鞭展開度:★★★★★
お狐様への恋狂い度:★★★★☆
お狐様の恋狂い度:★★★★★
【あらすじ】
「雪緒、俺のもとに戻れ。戻らねば……」 もののけたちの世界で薬屋を営む雪緒の元夫は、郷を治める大妖の白狐・白月。鬼に執着されたことで微妙な立場になった雪緒に「里の長候補にならないか?」という提案が持ち込まれるが、白月は反対のようで……。彼から覚悟を決めろと言われたけれど、一途に恋していた頃には戻れない――。白月への思いに悩む雪緒は、気づけば懐かしい過去に戻っていて!? 大人気異類婚姻ラブ第5弾!
とうとうやって参りました第5巻。
前回さすが糸森環先生としか言いようのない展開で突き放された我々読者陣。
さて今回どうなる……と戦々恐々としながらページをめくればさすが過ぎるしんどグロイ展開でした_:(´ཀ`」 ∠): でもそこが好きぃ_:(´ཀ`」 ∠):
それと宵丸さんの株天元突破したの私だけじゃないよね?(真顔)
以下ネタバレあり↓
初投稿は絶対糸森環作品にするぞー……!!! と思っていたので、5月に発売されその月の内に読み終わったこちらの感想を上げさせていただきました。やったね私!!!(笑)
前巻、まさかの白月様に手首を落とされかけるという肉体面精神面どちらも抉られ怪に明確な恐怖を抱いた雪緒。……いやそうなるでしょうがぁ……_:(´ཀ`」 ∠):
前巻で本格的にアクセルを踏み込んだ糸森環ワールドが今更ブレーキなど踏むハズがなかったのである………………………………………………。
冒頭からもういきなり怖かったなぁ。雪緒の手首の噛み跡に獣の怨念が絡みついてるとか。ヒエェ_:(´ཀ`」 ∠):
そして何よりある意味で態度の変わっていない白月様ねーーーーー💦💦💦
前巻で恋を知ったんじゃ!!!!なかったんかお前!!!!
何かが大きく変わってしまったハズなのに日常は相も変わらずそこに揺蕩っている。雪緒と白月の表面的なやり取りにどこか今までとの差異が滲む。
挿絵がまたそれを表していて印象的でした。
目に見えて大きく怯えるではない、でも気まずく、目を合わせられない雪緒。
そんな雪緒を、何を考えているのか分からない、静かな微笑みで見下ろす白月。
この白月の表情がなー……!!!
上手くは言えないんだけど、雪緒を見下ろす眼差しに確かな苛烈さが混じっているように見えたんですよね。それがまた怖いの何のって……_:(´ཀ`」 ∠):
そしてそして今回の見せどころタイムリーーーーープ!!!!!!
……実は私、タイムリープモノが本当に苦手でして。
何度も同じ時間をくり返すのがすり減るのはもちろんながら、くり返す人間はちっとも「今」を生きられない。最悪な結末を回避する為、もしくは欲しい未来を得る為に思考を巡らし、行動する。
その人が見ているのは常に「今じゃない時間軸」なのが、本当に見ていてキツくて。
……そして糸森環先生がそれのキツいところを正確に抉ってくれましたとも……_:(´ཀ`」 ∠):
無論、いいシーンもたくさんありましたけどね(そこもさすが糸森環氏!!!)
ただ、それはそれで現実には存在しないんだなってので私はまたメンタルをゴリゴリと削られるのです………………………………………………。
(以下特に印象に残ったルートについて書きました)
宵丸編。
正直「雪緒宵丸さんにしないかい???」と思ってたこと多々あったのでおいしい流れだったことは違いない(真顔)
花婿姿の宵丸さんカッコ良過ぎませんかね……顔がいいからキッチリした格好もお似合いですこと……(。-_-。)
「俺の奥さん」発言がまたたまらんでした(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
挿絵でピャッてなってる雪緒がかわいい(笑)
花ノ竹茶房あたりでのやり取りも大変好きでしたwww
まっっっっったく下心のなかった雪緒とか。それに気付いて盛っっっっっ大に拗ねる宵丸とか。白月が若干ポカンしてたのも面白かった(笑)
手の平越しのキスはズル過ぎませんかね……ぐうぅぅ……!!!
「……俺はちゃんと、いい子で待つ」
きゃーですよコレは、きゃー!!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
さて無論それだけでは済まないのが糸森環作品。……えぇ、覚悟はしていましたとも。しかしコレはまた。
獣の生首は……やめてぇぇぇ……_:(´ཀ`」 ∠):
由良さんかなり大好きな怪なので大変ショックでした。そしてそんな憎悪と穢れにまみれた状況でも雪緒の顔を見たら記憶に引っかかるものがあるんだね……そういう「本来の」由良さんの側面が見えたのがうれしくもありけれどむごくもあり。
ちなみにコミカライズで由良さんの幼い頃の姿が出てくるんですが本当にかわい過ぎて笑っちゃうから見てほしい(真顔)。
狭霧編。
個人的にはコレが1番キツかったぁぁぁ……!!!
いやこんなん発狂しちゃうって_:(´ཀ`」 ∠):
一体糸森環先生はいくつの世を見てまわってきたんだろう、と思わざるを得ない。カラフルな地獄、素直に怖い………………………………。
結構優しいと思っていた狭霧さんもまた人の理とはまるで違う怖さを抱えた存在なのだと思い知らされたのが印象的でした。……木霊も十二分に、怖い存在だ。
こちらも締めくくりが大変グロかったですねー!!!(汗)腸とかあばら骨とか……もう大変……_:(´ཀ`」 ∠):
ま さ か の 鈴 音 編。
こんなん誰が予想できようか……しかし面白かったwwww
本当に、ほんのちょっとしたボタンのかけ違いで他者との関係性は敵にも味方にも容易く変わるのだなと改めて実感しましたね……by.乙女ゲーマー……。
何だかんだで懐に入れた者には甘くなる怪シリーズ、この鈴音に最もときめいたと言っても過言ではありません。畜生鈴音様……どこまでもお供してやる……。
ここでは設楽の翁のオイオイオイオイぶりもハンパじゃなかったですねwwwww 楽しいなーもうwwwwww
これで天昇本当にやめてくれればよかったのですけどね、さすがにそうはならない( ̄▽ ̄)
その鈴音様編もバッドエンドを迎えた後、まさかの白月も同じようにタイムリープしていたということが分かり驚きよ∑(゚Д゚)
コレについてはガチで予想しとらんかった……いやぁ、雪緒さんマジ名探偵……。
本当は由良編・三雲編あたり見たかったんだけどなー、というのはさておき。
こっからの、雪緒の恋心に対する答えがあまりにも残酷だった………………………………。
白月様、それはもう恋なんだよ。好きって言ってよ。……などと人間風情の私なんかは切なく苦しく思うのですが、そうはならないのが大妖たる白月。
雪緒の恐怖に彩られた味を本気で「うまい」と評していたのはしてやられた!……という感じでした。
空っぽの、雪緒を雪緒と定義付ける為の、命綱のような恋。けれど自分の身から引き剥がせないほどの、純粋過ぎて狂うほどの恋だった。
このあたりの描写が本当にグッときたなぁ。。。これぞ糸森環節炸裂!でした。恋における抉るほど深掘りしていく自己理解が本当にたまんない。
そして雪緒は恋を捨てられないと悟り、白月からの恋は手に入らないと受け入れるというね。。。
巻が進めば進むほど、2人の間の溝が広がり地を穿つばかり。雪緒は白月からの恋を望まなくなり、白月は恋と分からずに雪緒に背を向ける決意を固めさせてしまう。
雪緒の純粋な恋心に、確かに白月が怯む瞬間があったのだから本当にたまんない。二重の意味で。←
恋狂う白月を置いて、雪緒は紅椿ヶ里を後にするのでしたー……。
前巻で料理の味が変わってしまった雪緒について、「味がしなくなったのではないか」と予想していたのですが、外れました(笑) 真正直に苦くなったかー……。
宵丸がそれについて「なんでだ」と言うシーンが印象的でした。こう、人間の身勝手さを思い知らされたというか……。
今巻では、〈花ノ竹茶房〉の設定が本当にワクワクしたなー!!!
本当に糸森環先生の生み出すファンタジー世界は面白いものが多くて困る(笑) 私も竹の中でお茶したいなー(。-_-。) いい匂いしそう。
冒頭の雪緒と伊万里さんのやり取りも結構好きでして(笑)
あとは設楽の翁が凪かすみ先生のイラストで見れたのがよかったなぁ。コミカライズでもガッツリ見れてうれしかった!
さぁさぁ次回からは綾槿ヶ里へ。
ヒーローと離れたヒロインが奮闘する様はワクワクします。新たな出会いもあるんじゃないかと期待してたり。
きっと次巻は久々に三雲も出てくるだろうしね!(笑)
楽しくなってきたなー!!!
コメント