鞭展開度:★★★★☆
痛みと優しさ:★★★★★
事実は小説より奇なり:★★★★☆
【あらすじ】
出会いは最高でサイアク!? 本が大好きな梨久の、やさしい胸キュンストーリー!
ある日、梨久が「たんぽぽ書店」の店番をしていると、明日となりに越してくるという感じのいい男の子がおとずれた。本好き同士で仲良くなれそう。笑顔で「おススメの本を教えて」と言ったはずなのに、次の日に会うと、まるでゴミか虫でも見るみたいな顔で、冷たく言った。
「だれだよ、おまえ」って。
人と関わるのは怖い。だからひとりでいようと思ったのに、中学校の入学式で再会してしまう。でも、同じ顔の子が二人いる…?
性格は正反対の双子、亜樹と由樹。二人のことをだんだん知りながら、ずっとひとりでいた梨久の心が動きだす──
乙女ゲーム『神凪ノ杜』のシナリオを書かれた方の作品ということで読んだよね……!!!
『神凪ノ杜』の胸が締めつけられるほどの寂しさや切なさ、そしてそれだけではない血の通った温かさが本当に大好きで。
それに通じるものがこのたんぽぽ書店にもあって胸がじんとなりました。
以下ネタバレあり↓
だから私はこういう女の子の主人公が大好きだって言ってるでしょうがぁぁぁ………………………………………………(頭抱え)。
『神凪ノ杜』の主人公瑞希ちゃんもめちゃくちゃ大好きでした。ごめんねたんぽぽ書店の感想もちゃんと書くからね。
梨久ちゃんの場合、他人と関わって傷付くのが怖い、だから殻に閉じこもってるという女の子で、そういうのって大なり小なりみんな持ってるものだと思うんだよね。
梨久ちゃんの場合はそれが大きくて、本に逃げることで自分を守ってきた女の子というだけで。そういう、ごく普通の人間が主人公なのが好きでたまらない。
そしてだからこそ亜樹君そりゃあねぇだろうと!!!!!!www
メモを握り潰すな!!由樹君と間違えられてることぐらい検討ついてるだろ!!!
多分彼の地雷をたまたま踏んでしまったところなんだろうけどひっでぇなーーーーー後で後悔しても知らんからなーーーーーと私は大声で言ってやりたい。いつか猛省する日を楽しみにしています(いい笑顔)。
それにしても、梨久ちゃんが(女の子で「リク」って名前なのかわいい!)他人が怖くなったきっかけなワケなんだけど。
……本当にそんなことする人、いるんだね。
という感じです。信じられないけれど、信じたくないけれど、こういうことする人間、こうしたお話の中だけじゃなくて現実にも生きてるっぽい。
幸いなことに私自身はそうした経験ないんですが、いろんな人から話を聞いてみると結構出てきてビックリします。なので梨久ちゃんのこのエピソードはフィクションでもなければ他人事でもない。そうして考えるとリアルなキツさがしっかりあるよなと思って鞭展開度が★4になりました。かなり高め。
由樹君、いい少年だったなぁ〜(笑)。
梨久ちゃんへの気さくで優しい感じも好きだし、猫が大好きだったり片付けが苦手だったりとギャップがかわいいな君は!!!www
しかし1番は梨久ちゃんの言動に対する照れ方ですかね(。-_-。) こ、コレはもうニヤニヤが止まらない〜〜〜〜〜〜(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
しかしその一方で牧野リク先生でもあった彼には彼なりの痛みもあり。。。
ひどい言葉に苦しくなりながらも梨久ちゃんが彼の作品のレビューを最後まで読むシーンがめちゃくちゃ胸にきた。
「もう読みたくないと思ったけれど、ときどきある『猫の国』が好きだという人のレビューに助けられて、読み進めていった」って文言が何か……めちゃくちゃ生々しくない!?!?!?(汗)
ここ勝手に心臓バクバクしちゃってたや。。。
『神凪ノ杜』でもそうだったんだけど、たんぽぽ書店もまた心を掬い上げる作品だなぁ。。。
梨久ちゃんが由樹君に『猫の国』の感想をビッシリ書いたノートを渡すのがすごくグッときたし、亜樹君に対しても。
亜樹君が川に投げ捨てたニット帽を取りに行く梨久ちゃんは格好よかったし、そこで亜樹君がそれを受け取るんじゃなくて梨久ちゃんが「預かる」ってなるのもすごく自然な気がして好きだなぁと。
やっぱり傷付いた気持ちって簡単に整理できないし、これからゆっくり亜樹君の中で何かが変わっていく……のかもしれないので。由樹君については1つ前に進めたって感じだけど、亜樹君についてはそうでもないんだよね。。。そのあたり続きがめちゃくちゃ楽しみです(笑)
……ってもう出てるのかコレ∑(゚Д゚)
どっちかというと、亜樹君の方が今回意図せず梨久ちゃんの背中を押せた感じなんだよなぁ。
梨久ちゃんに嫌なことを言ってきた女子達への「だせえことしてんじゃねえよ」がめちゃくちゃカッコよかった!!!!
こう、ミットにボールがバシッと決まった感じ!!!www 『バッテリー』にちなんだ例えをしてみました( ̄▽ ̄)
それでいて、
「おまえはだれかをかばうとして、何のためにかばうんだ? ……おまえにとって一番大切なことって、なんなんだよ」
って言葉が更に深く突き刺さる。
そして梨久ちゃんはただミカちゃんに笑っていてほしかった、っていうのがさらにじんとくる。恨みに染まらない梨久ちゃんが好きだ。
泣き出す梨久ちゃんにギョッとする亜樹君にはニヤッとしちゃいましたね(暗黒微笑)。
挿絵を見てもほんとナイスリアクションなんよ……www
それにしても梨久ちゃん、由樹君を照れさせるのが本当に上手いね!www
媚びずに褒める感じがめちゃくちゃかわいい。「かっこいい」をわざとらしくなくあんなにすんなり言えるのほんとスゴイ……(。-_-。)
「落ちたよ」ってあるけど落ちたのはボールペンだけじゃなくてぇ!?!?!?(※ウゼェ絡み方)
挿絵がコレまたかわいらしかったなー!!!
梨久ちゃん特にめちゃくちゃ好きです。くしゃっと感のある三つ編みかわいい(。-_-。)
女の子の制服かわいいなー!!! 男女共に配色が好きです(`・ω・´)
菅井兄弟と梨久ちゃんでもう身長差があるのが大変萌えです(。-_-。)
亜樹君と図書委員やってる時の梨久ちゃんのこの世の終わりみたいな顔がツボ過ぎるwwwwwww
雨の川原での亜樹君は果たしてどんな表情だったのか。。。
そんなワケで楽しませてもらいましたたんぽぽ書店✨
……あー、今度は神凪ノ杜をプレイし直したくなったなー……(。-_-。)
そちらも素敵な話なのでオススメです。私は読書と同じ感覚で乙女ゲームプレイしてるのでそういった楽しみ方もアリなんですよということでひとつ。
梨久ちゃん達がどんな日々を送るのか楽しみに続き買いたいと思います(。-_-。)
余談。
梨久ちゃんのお父さんいいキャラしてるなwww