鞭展開度:★★☆☆☆
恋愛ベタ度:★★☆☆☆
皆と共に作る靴:★★★★★
【あらすじ】
シンデレラの末裔であるディセント伯爵家はいわくつきの靴を蒐集している――そんな噂を聞いたエデルは、ひとりでに動く母の遺品”赤い靴”を鑑定してもらおうと、次期当主・アランの元を訪ねた。だが、彼が告げたのは……驚くべきシンデレラの真実‼ 靴を取り上げられたエデルは母の死の真相を知るため、極度な人見知りにもかかわらず、アランの靴店『ガラスドーム』で働くことにするが⁉
読み返しシリーズもう……何弾目だ?www 現在集英社オレンジ文庫で廃墟シリーズを書かれている仲村先生の過去作です。
タイトルとイラストが既に素敵ですよねぇ(。-_-。) そして靴職人という私的に初めての世界。読んでみたらワクワクで、オーダーメイドの靴が欲しくなる。
エデルの職人としての成長がこれまた魅力的です。
以下ネタバレあり↓
おとぎ話をモチーフにした話ってのがこれまたいい(。-_-。)
赤い靴といえばあまりにも有名な。シンデレラが稀代の悪女という設定もゾクゾクして最高です。
さらに冒頭のドゥーガルド・ディセント手記『靴箱館に訪れる少女のための約束ごと』で惹き込まれる。
しかしそれ以上に、靴というものをすごく魅力的に描いてくれているのが私的には印象的でした。正直私は靴……どころかオシャレにも興味がないのですが(苦笑)、どんなデザインだとか、どんな材料を使っているだとか、そういった描写が細かく描かれていてこれは靴に興味を持たずにはいられません。
薔薇と演劇、そして靴。……なんて素敵な国なんだ!!! 靴産業が盛んという発想がもうワクワクで溢れています。
そしてそして、「靴は人の運命を変える」という言葉に誘われるようにアランと出会ったエデル。彼女の成長もまたすごく良くて。
他人と話すのが苦手だったり、カーレンの接客を大失敗したりと、いろんな経験を重ねながら亡くなった母、祖父との本当の意味での”別れ”もやがては果たし。
今は少しだけ休みたい。この大きな悲しみから立ち上がるために。
前へ進める靴は、もう持っている。
……ここの文章がもう好き過ぎました。
泣いているエデルと少し照れが窺えるアランの表情がもうたまらんです。アランの手がぎこちないのがこれまた最高で。
エデルを元気づける為にアランがエデルに靴をプレゼントするのも大好き過ぎます。……まぁ、あの変な本によるところが大きいんだろうけど……www いや本ではなくアランが変なのか(真顔)。
でも靴職人で、靴を大事にしているエデルにとってはすごく意味のある贈り物だよね。ヒールが高いから背筋を伸ばさないといけないっていうのもすごくいい。
……そしてこの本の読者が誰しも思ってることなんだろうけど、アラン、あの本頼らない方がよほどカッコイイのでは……www
この作品の最推しはもちろんルディアです(`・ω・´) 兄より1枚も2枚もうわてなのがたまらんですwww
見た目も魅力的でものすごーく好きです。あき先生イラストはエデルみたいな気弱な女の子も魅力的ですが美人で神秘的な雰囲気のある少女もすごく魅力的ですね✨
仕事面でも優秀なのがこれまたいい女過ぎる(。-_-。) あの本をアランに渡すあたりもオモロくて好きだなぁ……www
しかしその一方でカーレンも好きだったりします。あき先生イラストのあぁいうちょっと気の強そうな溌溂とした少女もかわいくてたまらんです(。-_-。)
それでいて、エデルにキツく当たってしまって、そんな自分が嫌だってなってるところが人間くさくていいですよね。アランに憧れてガラスドームに通い詰めたのも、それだけ恋に必死だったワケで。
赤い靴を脱いだ後にエデルと確かに絆ができた感じもすごく好きです。相変わらずズバズバ言って生意気なんだけど(笑)、それもまたかわいいというかね( ̄▽ ̄)
エデルのデザインした靴、実物見たかった~(笑)。レモンイエローのリボンついてるとか絶対かわいい(。-_-。) アランがエデルに贈った靴もかわいらしい。。。
それと今回読んでて初めて気付いたというか印象に残ったんだけど、そうか、アランも経営者としてまだまだ成長途中なんだな。。。
恋愛初心者過ぎるところや(笑)、経営者としてブレなかったりエデルのことも引っ張っていってる印象が強かったんですが改めて読むとアランも一緒に成長しようというところなんですね。
なのでここから最終巻まで、アランのそういった成長がどのように果たされるかも意識して読んでみたいなって思います。つまりこの作品も感想上げてくぞ~(笑)。
余談。
エデルの制服をみんなでバージョンアップしてるの、神々(プロ)の戯れ(遊び)感あって好きww