『令嬢鑑定士と画廊の悪魔 永遠の恋を描く者たち』(糸森環/角川ビーンズ文庫)

角川ビーンズ文庫

鞭展開度:★★☆☆☆
悪魔の恐怖(真顔):★★★★★
恋よ永遠に:★★★★★

【あらすじ】
養父ペテロン殺しの容疑で、悪魔のジョンが教会に拘束された。無実を証明しないと、一緒にいられない――リズはジョンを取り戻すため、真犯人の悪魔が棲む歪画を追うが、待っていたのは“神が宿る”という絵で!?

表紙の花嫁姿のリズがかわいい!!!! ジョンがカッコイイ!!!!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

……な、読み返しシリーズでございます(笑)。

きれいに完結していてスッキリするのですがここからのリズがどう世界を広げるかも見たかったな。それだけ面白かったということでございます。

 

以下ネタバレあり↓

 

 

てっきりずっと頼りになっていたジョンと引き離されたリズが1人で奮闘する話なのかと思いきや、やっぱりジョンも一緒という( ̄▽ ̄) そういう予想を裏切ってくるところたまりません。

 

にしても今回はリズの変化が顕著でしたねぇ(笑)。かわい過ぎてニヨニヨしちゃいました(。-_-。)

ヴィルマも言ってた通りリズは世界一かわいい。間違いない!www

そして確かに前巻に比べると格段に微笑む回数が増えている。恋のなす業とは恐ろしい(笑)。

 

しかし、そんなずっと目が死んでいたリズが自分にきらめきを与えてくれたジョンに白い塗料ぶっかけるのは面白すぎましたwwwwww

あのジョンが恐れおののきあのリズが恍惚としている………………………………。

糸森環先生、時々こういうばかばかしい(※褒め言葉)打開策混ぜ込むよね(笑)。これもまた大好きです。

 

今回はリズのお兄さんも登場ということで、うん……これは立派なシスコンだ……www

しかも何やらその美貌故に悲劇が起きたことがあったらしい。ちょっと聞いただけでもそれはトラウマになるわな( ̄▽ ̄;)

あとマイルとマジで何があったん(真顔)。

 

グレコも結構嫌いじゃないキャラだったなーwww リズ嬢の真剣な懇願にめちゃくちゃツボってるのほんとそれなでした👍

あとキスのところの慌てぶりとえっいいんですか具合が最高でした( ̄▽ ̄) ……そしてそこで安いもんだと言わんばかりのリズも最高……www

 

私の最推しお母様は今回も相変わらず狩人的なインパクトのデカさを見せてくれましたねwwwwww

あの名言の数々日めくりカレンダーにしてくれんかしら(真顔)。毎日絶対笑っちゃうwww

それでいて家族に対してもとても愛情深い。リズに対する愛情にあふれていて本当にうれしくなっちゃう。あんなにお見合いを促すのも自分の思い通りに娘を動かしたいとか、家の格を上げる為とか世間体ではなくて純粋にリズを心配してのものだしね。そしてそれをリズもしっかり分かっている。この感じがとても好き。

ジョンが自覚していない心をズバリ言い当てるところなんかも母親って感じがするなぁというか、本当にジョンの言う通り「悪魔以上に厄介」だ(笑)。

お父さんが実は子ども達をかわいがっていた、というエピソードも好き過ぎました。ここまできたら出てこなかった上のお姉さんも変わり者ながら愛にあふれた人に違いない(笑)。

 

私的には、今回ジョンの方がリズに激しくふりまわされていた気がするなぁ。……いや天使に偽装した件を差し引いても(笑)。

 

「私はいつでも、誰かの助けを必要とする日々をすごしてきた。それが許される身分だけど、果たさなければならない義務もわかっている。だけど、たった一度でいい、私は私の意志で、自分の身体ひとつで、誰にも譲れぬ願いを叶えてみたい」

……これはそういう意味でもあるんだけど、貴族としての義務を自覚している強さと、でも今は叶えたい願いがあるっていうまた違う強さも絡んでいて、とても好きなセリフなんだよなぁ。

体が弱いし、女性だから、貴族だから歩める道はとても狭くて。でもその中でこれほど意志が燃えていることが、読んでいてすごくジンときたなぁと。

 

結果として、彼女なりに世界が広がっていくのを予感させる終わり方なのがすごくいい。

自分の力で鑑定士になる、だとか。自分のことを心配してくれた人達を招いてお茶会を開こう、だとか。

そうしたものを、ひとつひとつ。ジョンの言うように、ゆっくり考えていけばいい。それはとても幸福な日々だ。

 

表紙イラストの2人の格好は、ヴィルマの見立てでしょうか。そしてリズの手にある絵をよく見て笑っちゃいました。ちょっと意味ありげなんだよなぁ(笑)。というか白い羽根があちこちに舞っていて笑っちゃう……せっかくきれいなのに……www

エミルが幸せに暮らしているらしきことが分かったのもかなりうれしかったです。

悪魔の妻になる以上、穏やかな日々ばかりではいられないでしょうが(笑)、あの最強悪魔とそんな彼に塗料をぶちまけられた星の乙女ならば大丈夫でしょう。

 

祝福せずにはいられない最終巻でした。

 

余談。
買い食いの楽しさ、どんどん覚えちゃって(笑)。

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