鞭展開度:★★☆☆☆
アラビアンファンタジー度:★★★★★
優男危険度:★★★★★
【あらすじ】
魔術師の少女ライラは、魔神の入ったランプを手にした瞬間から運命が激変! ランプを探しに来た砂漠の国の王子とその従者ザインから、鬼神(イフリート)に攫われた姫を救う旅に一緒に来てほしいと頼まれる。未熟な術しか使えないライラは当然断るも、「あなたの代わりが見つかればすぐに交代しますから」と丁寧にお願いされ、旅に出るが……。優しげな従者と道中やたら密着度高し(⁉)恋と冒険のアラビアン!
いや~、久々に読み返したんだけど面白かった!!!
アラビア系の物語はこのくらいしか持っていないかも……?(そういう国に行く~、みたいなのはあるけど1冊のみだったり) 異国情緒溢れる世界観とおとぎ話ファンタジー感に胸が躍りました。
教主(カリーファ)、後宮(ハリム)、魔神(ジン)などなど、聞き慣れない単語も読み終わる頃にはなじんでいるのがまた楽しいのです(。-_-。)
以下ネタバレあり↓
本当にアラビアの世界に飛び込んだようで初っ端からワクワクがスゴかったです!!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
そして読み返して思い出したんですけどそうだった、既にこの時点で2組のカップルがいるワケで……!!!
何だかちょっと珍しいかも、と思っておりました。何というか、主人公であるライラ以外の関係性が既に出来上がっているんですよね。付き合いも年単位の長いものであり。
個人的にはやはりシャールカーンが推しですねー!!!(笑) 発売当時友達に貸したのですが友達もシャールカーン推しでした(`・ω・´)
ライラからしたら生意気で横暴な王子様が第一印象なワケですが、読者としては序章で彼がこの旅にどれだけ賭けているかを知っているワケで。……あと何か彼の生意気ぶりにどことなく「……多分、いい子なんだろうな」感があって。
実際話が進むと、王族らしい横暴さで何もかもをライラやザインに押しつけてるワケではなく、剣技や指揮官もできて(つまり努力してきた証)、ザインが倒れた時は泣いて本音を吐露するワケですがそれもまたいい子で、奴隷であるマルジャーナを一途に愛しているのも伝わってくる。
ライラとシャールカーンのやり取りが大好きです、もちろん恋ではなく友情として(笑)。
ライラが初っ端からシャールカーンの偉そうぶりにカチンときていたから、読んでいても不快感がなかったのかもwww まさかの墓地での戦闘で仲良くなるワケですが、あまりの緊急事態ぶりにライラの敬語が吹っ飛んでたり、お互いもうダメだー!!! って抱き合っているのがもうかわいくてたまらない(笑)。
恋も好きだけど男女の友情も大好きな私としてはたまらないコンビでした(`・ω・´)
一方で攫われたジャスミンとマルジャーナの2人もたまりませんなぁ……!!!
基本ライラ目線で話が進むのであまり描かれていませんが、短いシーンの中からも2人がとてもお互いを大事に想っているのが伝わってきてジンときました。『春夏秋冬代行者』でも思ったことですが、女の子同士の主従も本当に素敵だなぁ……!!!
剣を手にジャスミンを守るマルジャーナも、ラーフを前に毅然とした態度を貫いたジャスミンもカッコよかったです(。-_-。)
あとマルジャーナの格好がホント好きです、着てみたい(`・ω・´)
ジャスミンとルーダイナ、シャールカーンとマルジャーナの恋模様もまた素敵で……(。-_-。)
これは是非それぞれ1冊の本にしてほしいぐらいです。特にシャールカーンとマルジャーナのとんでもない身分差があり幼なじみでもありマルジャーナが年上というのがたまりません。
……ルーダイナとジャスミンは……人外と人の愛ってところとジャスミンが子どもの時に出会ったというのが大変ツボであります……!!!
……って感じで書いてきたんですが、その一方で主人公の恋(?)がよ……( ̄▽ ̄;)
……ライラ……あんなにいい子なのに何故寄ってくる男どもがロクでもないんだ……(※そこまで言う)。シャールカーンがめちゃくちゃ憐憫の眼差しでライラを見ていたのが最高でした。にしても何故どいつもこいつもいきなり結婚話を持ち込む。
でもあのぶっ飛んだプロポーズもおとぎ話っぽいといえばおとぎ話ぽいワケで。
ずっとザインに好印象という名の誤解を抱いていたライラ、ザインの本性を知り(あ、あぶ、危な! この人すごい怖い!)……ってなってるのが俗っぽいというか普通の人間感あってとても良い( ̄▽ ̄)
私は「ライラ逃げて!!!!!!!!」と思っておりました👍
しかし最後でライラセコムになり得る人が出てきたので少しは安心できそうです( ̄▽ ̄)
湖の王国の呪いは……結構怖かったですねぇ……( ̄▽ ̄;)
7年も助けを待っていたのかと思うと胸が痛い。……そしてその間に魚にされた民達が食われていたりとか……_:(´ཀ`」 ∠):
ヤンシャー王は女に対しては問題アリですが(笑)、これから幸福に満ちた国を作っていってほしいですね。
登場人物の名前やちょっとした単語ひとつ取っても耳慣れないものが多く、最初は飲み込むのにちょっと苦労しましたが(笑)そうした異国感が本当に楽しかったです。文化も学べた気がしてとても良い!!!www
ラストのバケモノ退治にもテンション上がりましたし(言い方)、何もかも大団円で終わるのがいかにもおとぎ話という感じ。読了後の満足感がたまりませんね!!!
あと読み終わってから気付いたんだけど、このサブタイトルはライラではなくルーダイナとジャスミンのこと言ってるな? だとしたら珍しい、そして面白い(`・ω・´)
またその内続きも読み返して感想を上げたいところです。
余談。
ランプ姿のルーダイナ、ちょっとかわいかったなww