『椅子職人ヴィクトール&杏の怪奇録1 欺けるダンテスカの恋』(糸森環/ウィングス文庫)

ウィングス文庫

鞭展開度:★★★☆☆
椅子へのときめき度:★★★★☆
やっぱりこわい(真顔):★★★★☆

【あらすじ】
「ところで高田杏。言っておくことがある。うちの店では、職場恋愛は禁止だから」
霊感体質の女子高生・杏(あん)は呼ばれるように入ったアンティーク椅子工房「TSUKURA」で霊を祓い、請われてバイトを始めることになった。
たまのアレさえ出なければ良い職場で、極悪人顔揃いの職人たちはみんな心優しく親切だ。
そして店のオーナーの、死にたがりで人類嫌いで変人美貌のヴィクトールに、杏は不意にときめいたりもしている。
そんな時、杏がある椅子(ダンテスカ)に座ってから店にはポルターガイストが頻発するようになり……?
椅子談義も楽しい、ふんわりオカルティック・ラブ開幕☆

読み返しシリーズ今回は初めて椅子職人ヴィクトールにしました( ̄▽ ̄) 何だか今なら……椅子の魅力が初読みの時より分かる気がして……!!!✨

というワケで恋とホラーと椅子な怪奇録読み返しました。……いやぁ、あの……タネ知ってても怖いもんは怖いですね……www

 

以下ネタバレあり↓(※ちょっとだけこれから先のネタバレも含んでおります)

 

 

 

……ヴィクトールの椅子談義が……前より頭に入ってくる……!!!/////

「読める……読めるぞ……‼」のム〇カの気持ちがよぉく分かりました( ̄▽ ̄) これも現在出ている5巻まででヴィクトールの椅子談義に付き合ってきた成果かと思います(笑)。

 

……と、自分の成長を感じながら(笑)、楽しく読ませてもらいました。ダンテスカにロッキングチェアにバーリーシュガーツイストね、覚えた(`・ω・´)

世界史全然やってこなかった民なのでバロック・ロココ時代だの十字軍がどうだの……もうそのあたりはぐっちゃぐちゃです……www でもザックリ時代説明は面白かった(笑) 創作入ってるかもだけど( ̄▽ ̄)

それと今のところ1巻タイトルが1番好きかもです(。-_-。) 『欺けるダンテスカの恋』。カッコイイ(`・ω・´)

 

そしてそしてのアレやコレやの怪奇現象なのですが、いや既に内容知ってても怖いのよ……(苦笑)。

むしろ「あっここに伏線が……」「あぁぁぁ杏ちゃんその人生きてないよ~~~~~(汗)」などこれはこれでヒヤヒヤしまくり( ̄▽ ̄;)

 

にしても改めて思うのですが、ダンテスカを皮切りに起き始めた柘倉での怪奇現象が霊1人だけによるものではないなんて誰が思おうか。。。

しかも結局その主犯(?)には松本家も山内家も関係なかったし!!! 猫ちゃんは悪い霊ではない……と思われる。杏ちゃん、まさかの守護霊獲得です。

 

まさか雪路君に憑いてた霊だと予想できた人もいなかったんではないだろうか………………………………。

彼女の亡くなった経緯もなかなかにキツかったしそれからの執着具合も怖い。もう本当、伏線がお見事過ぎて_:(´ཀ`」 ∠):

 

ふと最近思ったことなんですが、今現在糸森先生が連載(?)中の作品が、『お狐様の異類婚姻譚』、そしてこの『椅子職人ヴィクトール&杏の怪奇録』なワケなんですが。

……何か……どっちもラストでの”種明かし”が毎回怖過ぎる……_:(´ཀ`」 ∠):

何巻も先でじゃなくて毎巻その”種明かし”用意されてるの。うっひゃぁ~(両腕さすりつつ)。

 

この1巻を初めて読んだ時、正直めっちゃくちゃ読むのに苦労したんですよね( ̄▽ ̄;) 今まで糸森先生の作品と言えば異世界ファンタジーだったし、糸森先生以外での作品でもそういったものばかり読んでいました。……ブログのラインナップ見れば分かるかww

けれどこちらは現代日本。さらにはまったく耳慣れない椅子談義がズラズラと続き。怪奇現象は起こるけれど、いつまで経ってもハッキリしたことは分からず、解決する兆しが見えてこない……。

そんな風に感じて、途中で1回挫折しちゃったんです。やっぱり私に現代モノは無理! ってwww

でも、ツイッターで糸森先生ファンの方がこの作品を「面白かった!!!」と言われてて。それに励まされて、最後まで読んでいったら……何とまぁアンビリバボー……www

今までにない(糸森環作品的にも私が今まで読んだ中でも)感じがして、視野が広がったように思います。ツイートしてくださった方に感謝、ホントに読めてよかった!!!

 

……と、長々思い出話をしてしまいましたが、そんなワケで「最後まで読んでよかった……」と改めて思わせてくれるのがこの1巻なんです。感慨深い(。-_-。)

 

恋としましては、私はあの婦人の恋のお話が1番好きですね✨ ……まぁ生きてない方なんだけどwww

そしてそれにときめく杏ちゃんがかわいらしい!!!!!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

「バイト中の恋バナほど燃えるものはない」とか、「浮気って最高ですね!」とか(笑)。

あとその婦人の時じゃないんですがお客さんにビスケットスツールの”イロチ買い”を勧める杏ちゃんも好きです(ニンマリ)。

 

ちなみに今回1番好きだなって思ったセリフは室井さんのもの。

「自分の扱う商品を愛しているかどうかって、かなり大事なことです。ほしい、という気持ちを一歩分、引き寄せることができる」

こういう人を見ると年齢を重ねるって素晴らしいって思います(。-_-。)

 

ヴィクトールは……1巻だとまだトガってますねー!!!www

いや5巻の今現在も人類嫌いは変わってないのか(笑)。杏ちゃんへの懐き度だけ上がってるというか( ̄▽ ̄)

あとふと思ったんですが糸森環作品に他にも死にたがりなヒーローいたなwww

 

『彼女のためのティータイム』は杏ちゃんの為だと思うでしょうがぁ!!!!!!(※初見時の私の叫び)

 

……失礼。また2巻の感想、もしくは6巻感想で。

 

余談。
羽根ペンモチーフの椅子……画像プリーズ……!!!

 

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