鞭展開度:★★★☆☆
恋の兆し:★★★★☆
味方はここに:★★★★★
【あらすじ】
ある事情から、秘密の下宿屋「浪漫邸」を始めることになった貧乏子爵家の令嬢、紗子。下宿人として集まったのは、帝大の医学生・伊織の他、画家、本屋に作家に写真屋というなんとも個性的な人々。心優しき下宿人たちとの賑やかな同居生活を続けるうち、紗子は伊織へのほのかな恋心を自覚する。
伊織の従兄弟、藤馬が窃盗事件に巻き込まれて突然傷だらけでやってきたり、下宿人・光也に美男子ゆえの災難がふりかかり、職場への立てこもりを余儀なくされたりと、次々起こる事件の中、秘めた恋のはずなのに、紗子を常に優しく助けてくれる伊織への気持ちは大きくなる一方で・・・!? 甘く切なく心が温かくなる、大正時代のラブロマンス第2弾!
読み返しシリーズ、ペースダウンしておりますがのんびり続けております(笑)。
2巻も読み心地がよくて大正浪漫の世界に吸い込まれてゆきますねぇ……(。-_-。) 紗子の淡い恋に酔わずにはいられないし下宿のみなさんや紗子と本当の意味で家族であるみんなが心強い。
人のつながりっていいなと改めて染み入ったお話でした。
以下ネタバレあり↓
新キャラ藤馬君、好きですよ!www
年相応の少年感がたまりません。むすっとした感じだったり、でもちゃんといい子だったり、紗子に照れてしまったり(笑)。
下宿メンツに馴染むと結構キレのあるツッコミ役といいますか……www ぶっちゃけミツさん、伊織さん、藤馬君の中で藤馬君が1番腹黒くないと思う( ̄▽ ̄)
下宿先のお嬢さんにすぐ失恋っていうのがちょっとかわいそうだけどね……!!!(汗) い、伊織さんもミツさんに取られたようなことあるから、通過儀礼ということで( ̄▽ ̄;)
とはいえ正鵠先生らに「どういうことだろう?」と改めて推理されてるのは改めて同情しましたwww そんなみんなで話し合わずにそっとしておいてwwww さすがの正鵠先生も答えを大っぴらに言ったりしなくてよかったけれど……( ̄▽ ̄)
にしても今回、嫌なヤツが結構浮き彫りになってましたねぇ(苦笑)。紗子達になんてことを!!! ……っていきり立ったりもしてたんですが、その一方で感心したりもしていました(笑)。
何かこう、嫌なヤツは嫌なヤツでも、ただ主人公たちを引き立てるモブって感じではなくて、「本当にいるよね、こういうヤツ」みたいな嫌なリアルさがあるというか。だから余計にお話に惹き込まれるんでしょうね。その時代らしいイヤ~な感じで(笑)。
それと、誰かのアイディアだったり行動だったりで意図して解決できたり意図せず解決できたりという中で、藤馬君が泥棒と疑われた事件の顛末が印象的でした。
紗子が、「きっと犯人はまた盗むと思う」と言った通り、藤馬が寮を出て、紗子が藤馬の下宿を許可しただけで、あとは時間が解決してくれたというか。そのあっさり感(?)が面白いなというか。
事件の解決ではなく、紗子のはっきりとした気持ちの変化、自覚への足掛かりを中心に描いた章だから(……と、私は感じていました)というのもありますが、なるほどこんな風に解決する事件もあるんだな、と私的に新鮮かつ楽しかったです。犯人捜しを真剣にやってくださった先輩方に感謝ですね(笑)。……そしてこういうヤツって本当にまたやるんだなと……( ̄▽ ̄;)
しのさんの元旦那さんはそれ以上にしょうもないヤツでしたねぇ。。。それまでも貫次郎さんがいてくれたものの、後は若い女性と子どもばかり。それがあれだけ男性がいると心強いものです。
幼い頃の紗子がしのさんとりんを守ろうとしていた話がグッときました。
1巻の時点で光也さんとしのさん、実は結構アリなのでは? と思ってはいたんですが、にしても光也さん、突然のプロポーズだなぁ!!!(笑)
あの時代って自由恋愛にしてもあのくらい進みが早いものなんでしょうか? 光也さんの外堀の埋めっぷりは見事でした。……あと伊織さんもそういうところありませんかね?www
しのさんのらしくなく茫然としている感じが人間くさくて何か好きでした。
……芳子さん近子さんも……どうしようもないというか……( ̄▽ ̄;)
尚彦がめちゃくちゃしっかりしているとここでも実感しましたね。2人相手にズバズバ言い返していてお見事!www
にしてもホント……改めて紗子には幸せになってもらわねばと……。
手が触れ合うだけで頭真っ白になって腰が抜けそうになるとかもう純情過ぎる(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ そのクセ結婚は親に決められ10代で結婚も当たり前、跡継ぎを産むのが最優先とかいう時代……うーん大正ナゾ過ぎる(笑)
という私の疑問はさておき、あの2人の純愛は叶ってもらわないと困りますね!www 伊織を悪し様に言う孝江に対して紗子が言い返してたのがカッコ良かったなぁ……!!! 品があるのがまたいいですよね。
あと尚彦とりんの関係もかなり好きだし鞠子は藤馬のこと好きなのかな?(笑) かわいらしいことこの上ないです(。-_-。)
またいつか3巻――最終巻感想を書ければと思います。ではまた!
余談。
芳子近子に煎餅差し上げてよろしかったのでは(真顔)。