番外編度:★★★★★
ニマニマ度:★★★★★
泉水子ちゃん最強度:★★★★★
【あらすじ】
正月明け、学生寮に戻った宗田真響はルームメイトの鈴原泉水子の変化に気がつく。「相楽と休み中に何かあったのだ」祝福すべきなのに、なぜか喜べない真響。泉水子の相手が深行と確定されれば、泉水子を中心とする「チーム姫神」の中で、忍者の家系宗田家と陰陽師の家系高柳家とのバランスが変わってくる。そんなある日、横浜のスケートリンクで合宿が行われることになるが、これは宗田家がスポンサードとなりチーム姫神、及び真響が隠れ蓑に婿候補と報告した深行を見定めるために仕組まれたものだった。大殿である祖父が本気で彼女の婿取りに乗り出したと聞いて、うんざりする真響。そして始まった教室に現れたインストラクターは、アメリカ留学中の真響の従兄弟、克巳だった。彼は真響に結婚を申し込むが、彼女に対する執着が悪霊を呼び寄せてしまう。ファン待望、RDG新刊ついに文庫で登場!他に「影絵芝居」「九月の転校生」「相楽君は忙しい」も同時収録
元々4巻途中まで読んでいたもののアニメを観て再燃して全巻揃えたし読んだよね✨……という感じです( ̄▽ ̄)
7冊目にあたる今作は正式な続編というよりか乙女ゲームでいうところのFDだな!!!!
……コレ読んでる人の内何人に通じてる?www
オマケ要素というかスピンオフというかそんな感覚のお話でした。今までずっと泉水子視点だったので深行・真響視点になっていて新鮮な気持ちで楽しめた✨
視点が変わるだけでこんなにも発見があるなんて!!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
深行視点はニヤニヤしたし真響視点は笑い止まんなかったのでRDG6巻までで止まってる人には絶対読んでほしいwwwww
以下ネタバレあり↓
『影絵芝居 相楽深行・中三の初夏』
相楽深行お前そんな風に思ってたんかーーーーーい第1弾。いやホント分かるか‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎(クワッ)
玉蔵神社に引っ越してきて少し経った頃の深行の話ですね。正直私はこの頃の深行は泉水子のことを全然嫌いなんだと思っていました。自分の行く末を否応なくふり回す存在。そのくせそんな存在には到底思えない臆病で地味な女子。
いや散々八つ当たりしてたんだからね。泉水子ちゃんもそう思うし読んでる私もそう思うワケよ。
しかし泉水子があからさまに深行を嫌っていることの方にムッとしていたとは。
個人的にあと新鮮だったのは、深行の人付き合いにおける計算高さとその精度でしょうか。
元々外面良くあ、コレ計算してるなと思ってはいたんですが、中3でもうそれをこなしてるの、スゴ過ぎるなと……www
まぁ間違いなくあの父親のせいなんでしょうが(笑)
私個人がそういう計算ができても実行はほぼ確実にできない人間なので(嫌だと思った人間に1秒たりとも好きなフリができない……)、深行の思考回路と行動原理、実行する様は見ていてとても興味深かったです。
それに深行の場合、他人を騙そうとか誰かをいじめようとかじゃなくて自分が快適に過ごす為の処世術だし、割と自分の心にもストレートに従っている。
そのバランスが見ていて不快感を与えないな、と思いました。だからふむふむって感じでどんどん読み進めてしまう。深行視点は本当に面白かったです。
……しかしそれを泉水子ちゃん攻略に使っていたとは!!!www
しかもその巧みな処世術が泉水子にはまるで通じていないのだから面白かったですwww
……君は小さい頃泉水子ちゃんを泣かせてるし引っ越してきてからも散々八つ当たってるんだからな!!!かわいそうなんて思ってやらんぞ!!!!www
私女の子の味方ですのでね(暗黒微笑)
泉水子があゆみや春菜と深行が話してるところに近付かない気持ちはよぉく分かるなー……www
しかしそれを深行が分からなかったというのもやはり新鮮な驚きでしたね(笑)そっち側の気持ちこそ私は分からないでいたのでこのあたりも読んでて面白かったです。嫌がらせだと本気で思ってました(真顔)←
そんな中で泉水子がお母さんの手紙を深行に見せた場面、深行がそんなにほっとしてなんて誰が思おうか。
1巻でもアニメでも本当にそんな深行の内心は分からなかった。しかも幼い頃の泉水子を憶えていたとは。
深行は私が思ってるより(そして泉水子が思ってるよりもっと)泉水子のことが気になっていたんだなぁ、と時間差でときめきという名の爆弾を喰らわされた気分でした。つ、罪深ェぞ、7巻………………………………………………………。
『九月の転校生 相楽深行・中三の秋』
相楽深行お前そんな風に思ってたんかーーーーーい第2弾。あぁ、だから父親ヘイトなのね……の巻。
玉蔵神社を離れ、泉水子よりひと足先に鳳城学園に転校してきた深行。
……うん、それは雪政嫌いになるわな、と納得せざるを得ない感じでした……( ̄▽ ̄;)
この年頃なら尚更嫌がるでしょうな。割と生々しい事例が出てきて「おぉう……」と引いていたワイです。うん。さすがにコレは同情する。
転校してすぐに社交性・処世術を発揮する深行。しかし病弱設定を忘れこの年頃の男の子らしい食欲を発揮してるところは微笑ましいというかホッとするというかwww
RDGに出てくる10代の子達は、みんなその年頃らしい未熟さや未完成さがしっかり描かれていて、そこがいいなぁって思ったり。
RDGって一応女性向けになるんですかね……?
一概にそうだとは思ってはいないんだけど、仮にそうだと仮定した場合に、これだけヒーローが未熟なのはすごく新鮮だなと思いました。
泉水子が引っ込み思案で、しかも姫神なんていう女の子1人で背負い込むにはあまりにも重過ぎるものを抱えていて。
そういう女の子を1番近くで支えるヒーローって、多少の欠点はあれどここまで未成熟で余裕のない少年にすることってあんまりないように思います。
だからそこが新鮮で、RDGの魅力のひとつなんじゃないかなぁ、と個人的には感じています。
大人の方が上手く立ち回っていて、自分達の知らないところで支えてくれていて。まだ子どもである自分達はちっともそんな大人達に手が届かなくて、自分の感情にふりまわされている。
それでいいんだと思います。子どもがやらなくていいことをやらなくちゃいけない世界じゃない、大人は大人でできることをやる。子どもは子どもで今しかできないことをーー勉強だったり遊びだったり恋だったり、そういうあまりにも当たり前ででもかけがえのないことを――
やればそれでいい。
そういった意味で、RDGの世界って実はとてもマトモに機能している世界なんじゃないか、と思います。そういう現代日本に即して、でも確かにファンタジーが生きている。
……まぁそもそもRDGは老若男女楽しめるのでどこ向けとかあんまりないと思うんですけどね!!!www
少女小説ばっかり読んでるのでそういう考え方になりました。未完成過ぎる深行みたいなヒーローは珍しいんじゃないかと( ̄▽ ̄)
自分の面倒は自分で見る深行が、他人の為に動いていて、それを確かに自覚している。
そんなことが分かるストーリーでした。
『相楽くんは忙しい 相楽深行・高一の秋』
この話は本で読むより先にコミカライズの方で掲載されてるのを見ましたwww 深行お前そんなに不憫ポジションだったんかwwww
相楽深行お前そんな風に思ってたんかーーーーーい第3弾であります。
そしてこちら、コミカライズでも描かれていてその様子がより不憫さを醸し出していて大変笑いましたwwwww
うーん泉水子ちゃんに深行の気持ちって半分も伝わってねぇよなぁ。いやでも深行の今までの言動的にそりゃそうなるわなうん( ̄▽ ̄)
そしてその様子は真響視点でより真実味を増していくのです………………………………………………………。
『氷の靴 ガラスの靴 宗田真響・高一の冬』
この話はもうドッカンドッカン笑いましたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
え!?RDGでこんなに笑っていいの!?!?え!?!?!?
……というぐらい( ̄▽ ̄)
真響が我々読者の代弁をしてくれていて「いいぞもっとやれ」とずっと拳突き上げておりました💪
それにしてもまさか6巻のあのラストからの深行と泉水子が見れるとは……✨T ^ T✨
作者さんそして出版社さんなどなどに感謝感謝です。ごちそうさまでした🙏
……などと思っていたのですが、年が明け寮へと戻ってきた泉水子は何と通常運転。まるで深行とは何もなかったかのよう。
(えっまさかのポーカーフェイス???)と真響も驚いていて笑いましたwww
どう考えてもポーカーフェイスとは縁のない、思ったことが顔に出やすい子であることは原作でもアニメでも明らか。なのにこんなにも態度に出ない??6巻ラストのあのときめきは幻???
……などと大層困惑しておりましたwww
しかし名探偵真響はあきらめないのである。。。
真澄は5巻で結構大層なことやらかした割にちっとも変わらないなーwww
神霊だからこその感覚なんだろうなぁ。。。
あの人外感は普通に好きですねー( ̄▽ ̄)
にしても神霊の恋愛感情(?)って難しい……🤔
あと私、アンジェリカは結構好きですよwww
クラウスも好きです( ̄▽ ̄)
5巻では高柳側ということもあってあんまり印象良くなかったんですが、6巻で大分ガラリと印象変わりましたねぇ。。。人ってかかわってみないと分からないもんだ。
そしてきましたよ真響さんの名言。
「泉水子ちゃんは、エロくなっちゃいけないんです」
……分かるーーーーー!!!!!wwwwwwwww
私的にこの真響視点を読んでの1番の収穫が、「真響がどれほど泉水子を好きか」分かったところなんです。
正直原作を読んでる段階だと、初めから泉水子に友好的に接してくれてはいるものの、かなり打算があるんじゃないかってずっと疑っていたんです。
泉水子を騙して傷付けるワケではない、泉水子が嫌いなワケでもない。それは感じていたんですが、打算もあるのだろうと。
アニメを観て、「あ、普通に好きだから一緒にいるんだ」とは感じられたものの、打算の線は完全に自分の中でかき消えておらず。
しかし7巻を読んで、「本当に大好きな友達なんだなぁ」と心から安心できたんです。というかもう、泉水子のこと大好き過ぎない?www
「泉水子ちゃんエロくなっちゃいけない」発言がもう最たるところですよね👍
意外と手が早い深行にメラメラしてるところとかめっちゃいいwww
そしてそしての不憫シンコウ発動でございます。
泉水子に深行の気持ち半分も伝わってない説実証されました。これはもう水◯ウでやってもいいレベル(真顔)←
深行が真響の彼氏のフリをすることをまったく平気な顔で推奨する泉水子ちゃん。
バレンタインに深行にあげるチョコを他の人達にあげるのと同じにする泉水子ちゃん。
夜に真夏と散歩に行き、翌朝深行の前で無邪気に真夏を褒める泉水子ちゃん。
……もう君はずっとそのままでいてくれ(笑)
今まではずっと泉水子視点の話だったのであんまり考えたこともなかったんですが、泉水子ってこうも変わった女の子だったとは……www
泉水子については引っ込み思案で大人しくて、一生懸命自分を変えようしている普通の女の子という印象でいました。深行の言動に一喜一憂するところなんかも。
しかし他の人目線で見てみると大分変わってますねwww かわいいなオイwwww
しかしながら、人の世とは違う何かがいる身を自覚している者らしく、自分が短命であることを悟り受け入れている様は切なくもありましたね。真夏なんかもそうだったり。
2人とも、チーム姫神で支え合って長く生きてね。。。
それにしても泉水子ちゃん、人外に関しては本当に肝が据わってるしやるべきことが分かってる。
これもまた泉水子視点じゃないからこそより伝わってきたことでありました。
多少の成長はあるものの、やっぱり人と接するのが苦手な泉水子。しかし人外に対しては全く怯まないしどんどんいろんなことができるようになっている。
私は勝手に、「苦手なものを無理にどうにかしなくていい、得意なことを伸ばせばいい」って風に思えて、元気づけられていました。……本当に独断と偏見だけどね(笑)
苦手なことにおける成長をほんのりと見せること(そこには泉水子の努力や周囲の人間の助けもあって)、長けていることの中でできることがぐんぐん増えていくこと(こっちも泉水子自身の努力と周囲の助けがやっぱりあって)、どっちも描いていることがものすごく大事なことのように思えたのでした。
……それにしてもシンコウ、「ずっと手を握っていられるだけでもスケートは偉大」ってwww
これは名言出ましたねーwww
真響にココアについて触れられた時のリアクションも完璧でした( ̄▽ ̄) ざまぁみろだぜ(笑)
……あとね―――泉水子ちゃんの「食べたいのはわたしだけにしておいて」発言がたまんなかったぁ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
さすが姫神、肝が据わっていらっしゃる。。。
そして控えめな女の子から出るいい女発言は大変体にいいですね_:(´ཀ`」 ∠): 染み渡る_:(´ཀ`」 ∠):
……深行がどう思ったのかはさておき……www
それから甘いカップルのスケートに縁がない深行と泉水子ね……www
それ、端から見てたらめっちゃ面白い絵面だったんだろうなぁ( ̄▽ ̄)
いつか普通にスケートデートできるといいねって言いたいところだけど、この2人は一生こういうのに巻き込まれる定めにある気がする……www
ドンマイ、主に深行。
おじいちゃんと真澄が話せたのは本当によかったなぁ。少しずつ、いい方に変わっていくといいな。
カブトムシの約束もきっと叶う。
最後に新たな恋の予感が芽生えて終わるのは素敵だったなぁ……!!!
そっか〜、真響さん、早川先輩かぁ(。-_-。)
それは是非応援したいし早川先輩の慌てる様子が見たいなどと思ったのでした(笑)
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