鞭展開度:★★☆☆☆
お兄さま大好き度:★★★★★
強かに、けれど信じて:★★★★★
【あらすじ】
手にするのは王冠か初恋か……。思惑と陰謀が絡みあうヒストリカルロマンス
様々な問題を抱える小国、ヴァルイーダ国の新しい女王となったのは、たった16歳のいたいけな少女イザベルだった。
そんな彼女の摂政として、イザベルの従兄弟で元皇太子のリュシアンが王宮に呼び戻される。
3年前に不義の子と発覚し王位継承権を取り上げられたリュシアンは、女王を傀儡とし、いずれは王冠を奪い取る算段でイザベルを支配しようとする。
一方、イザベルは初恋の人で憧れのお兄さまでもあるリュシアンとの再会に歓喜していたが、彼の腹黒い一面を偶然知り、ショックを受ける。
怒りに震えるイザベルは、リュシアンに自分を侮ったことを後悔させ、心から忠誠を誓わせ支配すること、そして絶対に王冠は渡さないことを固く決意する。
そして持ち前の頭脳と女王としての才覚を遺憾なく発揮し、画策を巡らせ始める。
こうして、表向きは女王と摂政として友好的な関係を築きつつも、裏ではお互いを手中におさめるべく激しい頭脳戦と駆け引きを繰り広げる日々が始まった。
そんな中、数々の国を傀儡にし支配を広げている大国の女王の魔の手が、ヴァルイーダ国にも迫ろうとしていてーー。
久々に仲村つばき作品の政治を浴びたー!!! という感じで大変満足でした(。-_-。)
恋する残念な乙女であり切れ者の若き女王の主人公なのがたまりません。笑かしてもらいつつその卓越した政治的手腕に唸りまくりでした。どうやったらこういうの思いつくの⁉︎⁉︎(笑)
まさにヒストリカル・ロマンという感じでめちゃくちゃ読み応えありました。
以下ネタバレあり↓
『廃墟シリーズ』ファンとしては久々に仲村つばき先生のヒストリカル・ロマンを浴びれて大満足でした✨
けれど廃墟シリーズとはまた異なるのが、恋に現を抜かす(笑)イザベルという主人公。
前半読んでてめちゃくちゃハラハラしたぜ……戦争とか内乱とか暗殺とかじゃなく彼女の「お兄さま」への盲目っぷりに……www
……と言いたいところでありつつ、本当は賢く強かなイザベル。リュシアンにめっちゃグラッッッッッグラになりつつwww、会議を打ち切ったのは「エライ!」と言わざるを得ない👏
何でしょう、この恋するダメ乙女ぶりwwと賢き為政者ぶりの塩梅が絶妙とでも言いましょうか。笑える意味で面白くもあり、政治劇としての面白さもあり。そこがこの『恋と王冠』の読み応えだなと思いました。
あとイザベルってたまたま女王になったようなものだけどめっちゃ女王に向いてるんだよな多分。
個人的には、カドミールがめちゃくちゃお気に入りですね……www やっぱあぁいう生真面目な男キャラが好きってのもありますが、イザベルの貴重なツッコミ役としてあまりにも優秀というか、いや護衛や右腕としても優秀なんだけど。
あと、カドミールが実はイザベルの元婚約者だった、婚約者になりかけていた、といういかにも三角関係に発展しそうな設定とは裏腹に、カドミール本人は真面目な男らしくそれは恐れ多いと主人であるソフィアの命令を拒否、その後もイザベルにそんな経緯があったことは知らせず、イザベルに好意を持つ方向にならなかったのがとても好ましかったです。イケメンは誰であれ女子主人公に惚れるなんて必要はないというもの( ̄▽ ̄)
主従としてのイザベルとカドミールがとても心地良かったです。
さて、私的には腹黒というか不憫ヒーローだったリュシアン(笑)。
……いや、そうできたのはイザベルの手腕あってこそだったのかもなぁ……ww 最初グレアルへの戦争を唆した時はびっくりしたもん😅
でも完全に「自分のこと好きな女を自分は好きじゃないと嘯いていたクセにいざその女が自分のこと好きじゃないと知るや焦り出す男」の構図に早変わりしたので……www 長文タイトルラノベかな?( ̄▽ ̄)
でも、式典マナーに関してはガチの鬼教官なのは好感持てました(笑)。
正直あらすじ読んでた時はもっとイザベルとリュシアンのあの手この手を使った謀略張り巡らせたバチバチを期待してたんですがww、まぁコレはリュシアンが想像してたよりも遥かに為政者としては純粋だったということになるんでしょうか。経歴かわいそうだからね彼……。
イザベルvs.リュシアンの恋と政治のバチバチと見せかけてもっと大きな国の変事に立ち向かう物語でした。思ってたのと違う、でも見たかった国を賭けた戦いが見れて私としては大満足です(`・ω・´)
それからやっぱり、アスラル国で2人夜の市場にくり出すところがときめきました。ローマの休日かな?(笑)
そしてここで判明表紙の羊ちゃんの正体‼︎www かわいいねぇ(。-_-。)
それからラウルもかなりのお気に入りキャラです。はじめっからリュシアンに容赦ないのマジ従者の鑑ですwww
偽金鋳造疑惑がリュシアンに被せられるのを防ぐ為に先にもっと粗悪な偽金をバラまくの賢過ぎーーーーー!!!!!∑(゚Д゚)
ラウルとカドミールの2人のキャラビジュも拝みたかったなぁ……‼︎‼︎(笑)
結局この2主従4名でいいチームができてるんですよね。
それからそれから、かなり欠かせない存在だったのがエルプセ。彼のことも好きです。本当に良き領主でした。
そしてイザベルとの“灯台”に関する意味深な会話が印象的だったけど、まさか灯台で会おうという意味だったとは……!!!
イザベルとは良き戦友と言えるのではないでしょうか。今ではバルべは無事ヴァルイーダの領地となったので、イザベルを支える心強い味方と言えるでしょう。殺されたりしなくてホントよかった〜(泣)。
実はマリー女王も結構好きでした。いいよね女傑って感じで。間違いなく取り込まれた国々からしたら独裁者だろうけど、私は何か嫌いになり切れませんでした。
ヘルマン王子を見捨て切れないあたり、やっぱり人の親なんだなぁ……とも思います。……アイツ勘当されても仕方のないことやりまくってたけどな……( ̄▽ ̄;)
さて、それでは私のお気に入りのセリフをば。
「私の恋で、国民に迷惑はかけないわ」
「ましてや恋していない男を受け入れて災害を起こしたりもしない。すべて自分で片をつけるわ。それが女王のやり方というものよ」
『恋と王冠』、とても恋と政治が絡んでいてそれもまたよかったです。このシーンでのセリフがかなりこの作品を象徴しているように私は感じました。恋に現を抜かす愚かな女王には成り下がらず、好きでもない男に身を委ねるような落ちぶれた真似もせず。
前半かなり初恋フィルターでメロメロだったイザベルですが(笑)、だんだんとリュシアンと本当の絆を築き上げていってたのがこれまたよかったですね。昔は昔でリュシアンもイザベルをかわいがっていたと思うんですが、今の腹を割って話し合える関係はお互いにとっての成長だったと思います。
そして無事危機を乗り越えてきれいに終わったといえば終わったワケなんですが……、コレまだ全然続きいけるのでは?(真顔)
一旦お別れとなったイザベルとリュシアンがそれぞれどんな奮闘をするのかものすごく気になるし(完全に政治劇として楽しんでいる……‼︎(笑))、イザベル自身も言っていたように今すぐリュシアンと結婚とはいきません。今もこんなに大好きなのにねー‼︎‼︎www
エピローグで「何やかんやあったけど結婚できました、めでたしめでたし」で終わらなかったのがとても好ましいことを先に書きつつ、多分リュシアンとの結婚へのルートはなかなか茨の道のようなので、その過程も見てみたいなぁと思ったり……‼︎ そうです、過程を見るのが大好きなのです(`・ω・´)
……と、とりあえず希望を述べつつ、とても楽しませてもらいました!
ふたりの王に、幸あらんことを🐏
余談。
この本読んでると紙幣ってすごいんだなって震えるー……!!!www


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