鞭展開度:★★★★☆
巧みな謎解き:★★★★★
本好きの狂気:★★★★★
【あらすじ】
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。
だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
これは“古書と秘密”の物語。
学生時代に1〜3巻まで読んでいたものの、それ以降は買っておらず最近ふと読み返したくなって1巻を読んでおりました!
そしたらこれが……面白い‼︎‼︎(知ってた!www)
真相覚えてるのは第1章『それから』ぐらいなもので、どんな人がいたのかもほとんど忘れていたんですが、読んでいく内に不思議と記憶がよみがえってきて、本文で真相が語られる少〜し前に真相を思い出して鳥肌が立つという、よく分かんない楽しみ方をしていました……www
そして改めて読むと、古書の深部へ足を踏み入れていくような感覚がこれまたたまりませんでした。
これは絶対3巻まで読み返すし、続きも買ってく……‼︎‼︎‼︎
以下ネタバレあり(今回は試しに箇条書き風? にしてみました。自分にとって書きやすいやり方模索中〜( ̄▽ ̄))↓
第一話 夏目漱石『漱石全集・新書版』(岩波書店)
◯主人公の大輔がプーだったことは覚えてたwww けどその事情については忘れてた(当時の私にとってそのあたりはあまり関心がなかったのでしょう)ので今回読み返して同情したなー😅 それでいて自分のやりたいことと周囲が求めることが合致しない……それは生きづらいよなと。。。
◯大輔が本が読みたいのに読めない、活字を追っていると気持ち悪くなってしまう体質なのはよく覚えていて、これ、当時「あぁ、そういう症状ってのがあるんだ……」て、いい学びになったなぁと。地の文での大輔の説明がめちゃくちゃ上手で、フィクションとかじゃなく「あぁ、こういうことがあるんだ」と当時の私でもストンと腑に落ちました。
今の私も大輔と似たような症状があるので親近感です。私の場合活字を読むと気持ち悪くなる、という症状ではないんですが。
にしても「本が読みたいのに読めない」は辛いなぁ……と本好きとしては改めて同情してしまいます。
◯そしてそのきっかけとなった出来事にも同情!!!!!!(汗)
おばあちゃんに本気でぶたれたのは正直かわいそう💦💦💦 なるほどコレは確かにぞわっとくるなぁ。。。_:(´ཀ`」 ∠):
◯でもおばあちゃんはそのことちゃんと覚えていて、かなり後々になってだけどそのことを自分から謝ってるの偉いなと思う。こういうの大体やられた方だけ覚えててやった方は覚えてない、があるあるだと思うから。
でもおばあちゃんにとって1番の秘密を暴かれかけた出来事だから、そりゃ覚えてるかと納得でもあり。
◯この真相はいわゆる不倫、しかも不倫相手との間に子どもができていた……かもしれないということになるワケなんだけど、この時代好きな人と結婚なんてほぼできないし、それで旦那がろくでもなかったら正直他に好きな人ができてもしょうがないよな……と思う。「本の虫は同類を好きになる」が重く響く。
〇にしても大輔、よその奥さん取っちゃう人の名前つけられてたんか……( ̄▽ ̄;) おばあちゃん的にはアレかな、田中嘉雄との思い出は残しておきつつさすがに同じ過ぎる名前は忍びないもしくはあからさまだから漢字は変えましたって感じなのかな……(汗)。
まぁただ私は『それから』読んでないからその主人公にどんな事情があったかは知らないから、これ以上は黙っておこう。。。
◯大輔、一応活字が読めなくなった出来事を認識してはいるけれど、それでもその呪縛が解けるワケではないんだよなぁ……。いつか解けるといいな、と思ったり。
◯それはそれとして栞子さんとの「本の話を聞いてもらえる/聞かせてもらえる」関係性というのは、奇妙で素敵だなと思った☺️
◯そしてお給料安いとはいえお仕事ゲット!! ほんとよかったね大輔!!!
正直ビブリア古書堂の店員がめちゃくちゃ人見知りな若い女性と女子高生だけなのすごい心配だから(悪いのは彼女達ではまったくないんだけど)柔道段持ちのイカつい男が働いてくれるの、本当に助かると思う……‼︎‼︎ 栞子さんと文ちゃんの亡くなったお父さんもそこは心配してたんじゃないかなぁ。。。
◯大輔、自分が他人をビビらせる見た目なの自覚してて相手を怖がらせないように気を付けたり怖がらせたら反省して直そうとしたりってところがめちゃくちゃ好感度高い👍
◯大輔、会社が突然倒産しちゃったのとか、本当は事務みたいな仕事がやりたいのにそっちに全然縁がなくてあんまり気の向かない警察や自衛隊を勧められがちなのも、正直ちょっと気の毒だな〜って思ってた。。。😅 ひとまずはやりたいことやれるバイトが見つかって本当に良かった。
〇こういう現代日本が舞台の本ってあんまり読まないんだけど、たまに読むとこういう主人公の地元の風景が浮かぶ感じ、とてもいいなぁ……と最近思うようになった(笑)。なのでこの作品の鎌倉の描写にもほっこりしてた(。-_-。)
第二話 小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫)
◯志田さん登場。実は結構好きですwww
◯せどり屋ってこの本で初めて知った。何なのか忘れてたのでまた「へぇ〜」ってなりつつ懐かしさもあり(笑)。
現在転売ヤー憎しの時代になっておりますがこの転売は大丈夫……なのかな……?🤔 みんなの敵の転売ヤーはお店で新品で売ってるものを買い漁ってその公式より跳ね上がった値段で大儲けしようとしてる奴らだから、それとは違うかな。。。ちゃんと知識あってのものだし( ̄▽ ̄)
◯意外と古本屋さんって本読んでなくてもできるってのは、そりゃそうだよな〜と。むしろ本に別に興味ないのに市場価値的な知識は頭に詰め込んでるのそれはそれでスゲェなと思うけどな。でも大輔的にはガッカリなのね……www(私も初めて読んだ時はガッカリしてたかも?ww)
でも志田さんは本読む人なんだよな☺️ そこが好感持てる(`・ω・´)
◯志田さんの『落穂拾ひ』のプレゼンが確かに上手だったし、それで頑張って読む大輔も偉い。どうにか気持ち悪くなる前に読み終えられてよかったwww
◯この話も本を盗んだのはその栞が目的だったってのは覚えてたんだけど、にしても三上先生、頭良……!!!(笑) 読み返してみて改めて感嘆✨
◯何とも嫌な失恋の話なんだけど(西野テメェこの野郎💢💢💢)、小菅奈緒は志田さんの前で悲しい気持ち辛い気持ちを吐き出せたことできれいに吹っ切れることができたんだと思う。本当に良かった。この年齢も立場も全然違う2人の間に、本による絆ができたのも素敵(。-_-。)
……なんだけど、こんなに今回の事件で真夏の暑い中あっちこっち歩きまわった大輔をみんなもっと労ってあげて……www
◯これは、栞子さんが小菅奈緒を操った……ことになるのかな……? 正直この件ではまだグレーと言えた。
第三話 ヴィノグラードフ・クジミン『論理学入門』(青木文庫)
◯坂口さんが目を患っていたことはすぐに思い出せたんだけど、前科アリってのを忘れてて「前科アリ!?!?∑(゚Д゚)」てガチ驚きしてたwwwww
◯坂口さんもしのぶさんも好きー!!! しのぶさんをバカにせず尊重する坂口さん、「あたしバカだから」と言っているけれど決してバカではないしのぶさん……。どちらも本当の“知性”を持っていると思います。
◯「最近名作も読むようになったし、ビブリア古書堂に出てきた名作を読んでみるのもアリかな〜♪( ´▽`)」と思っていたけれど、『論理学入門』があまりにも難しそうで早くも挫折(真顔)。
◯……そうだった栞子さんが怪我をしたのって事故じゃなく……‼︎‼︎
第四話 太宰治『晩年』(砂子屋書房)
◯栞子さんの怪我が療養とリハビリで治り切るものではなく、後遺症が残るだろうと告げられ大ショック(この部分も忘れていた……)。やっぱり身勝手な人間のせいで罪のない人間の人生が壊されるってのは嫌過ぎる。
◯犯人が笠井だと、多分ビブリア古書堂に火をつけようとした犯人がいたところで(※この犯人は西野です)何故か不意に思い出し鳥肌。
◯西野については学校でちゃんと制裁下されて良かったと思ってる。小菅奈緒が望んだワケではなく、恐らく文ちゃんがバラしちゃってこうなったっぽいけど……www ざまあみろっていうよりか、学校側がこういう生徒を裁くまではできないし、でも悪いことはしてるワケだからちゃんと痛い目見てもらわないとダメだろとは思っていたので。
◯それで小菅奈緒とビブリア古書堂に火をつけようとするのはちゃんと犯罪なので捕まって良かったわ💢💢💢
◯あと西野のこともうどうでもよくなった小菅奈緒も良かった👍
◯笠井が『大庭葉蔵』だと繋がるシーンもめっちゃ鳥肌……‼︎‼︎ なるほど本を読んでてくわしい人間ならすぐ繋がることだったのか。。。
◯栞子さん、大輔をも騙していたことが判明。これもまた鳥肌。
何だろうな、一応他の人達に実害のないやり方ではあったんだけど、大輔からすれば信用されていなかったワケだから傷付くし、本当に他者をコントロールしようと思えばできる、みたいなのがやっぱり怖いし危うい。。。
栞子さんは大輔が「たかが本」と言ったじゃないかと言っていたけれど、それって笠井が栞子さんを人質に取った時のことであって、それまでは一言だって口にしていないし、大輔が本を読みたくて、でも読めない事情まで知っていたのに……と私も大輔と一緒に傷付いたような気持ちになってた。
それに、「たかが本」って、咄嗟に出たからそんな言い方になっただけで、本当は「他者を傷付けるのに本は理由にならない」って、そういうことを言いたかったんだと思うんだけどなぁ。。。
正直大輔が「もう辞めます」になるのも分かる。
〇ただ、栞子さんでも大輔をコントロールし切れなかったんだな、とはちょっと思った。大輔に後からだけど目論見を読み解かれたことだったり、それで「辞めます」って言われたことだったり。古書が絡んでいない部分はからっきしってだけかもしれないけど、それでも大輔が栞子さんの“枠”の中からはみ出てるんだよなぁ。それがいい意味で栞子さんには引っかかるんじゃないかなと、思わなくもない。。。
◯まさかのこの回で繋がる、『田中嘉雄』の件……。これもまた鳥肌。
そしてそうだよなぁ、亡くなってるよなぁ。。。
今の感覚だと多分笠井と大輔でDNA鑑定すればハッキリするんだろうけど、これ以上死者の秘密を暴くのも違う気がするし、笠井にこのことを知ってほしいワケではないし、このあたりで幕を閉じるのがいいでしょう。
エピローグ
◯『あんたが食べる分ぐらいは稼いでいるので、落ち着いて次の仕事を見つけなさい』お、お母さん〜〜〜〜〜✨😭✨
そんでまともなこと言われて困るなよ大輔wwwwww
◯あの栞子さんが本を読んでないだと!!!!!!∑(゚Д゚)
これは一大事ですよ……本好きだからなおさら思うよこれは由々しき事態だって……‼︎‼︎ まぁ私は本に関する知識人ではないんだけれどwww
◯栞子さんからしたら大輔から突然別れを告げられた(※恋愛ではない)のがよほどショックだったんだろうなぁ……あの人多分普通の人と感覚は違うけど彼女なりに大輔に心開いてはいたんだと思う。……って考えると大輔に真意を言わないで利用するようなやり方したのは「自分は異常者だから真っ当な感覚の大輔には理解してもらえない」って自分を下げてたからなのかも?🤔
◯そして果たされる約束。気持ちのいい終わり方でした(。-_-。)
★総括★
◯改めてトリックやそこに行き着く道筋、真相が面白い!!!
◯基本女の子主人公の話が好きだけど、これはそういうの全然気にならなかった(笑)
◯栞子さんって生きている人間のこともあくまで登場人物、謎解きの上でのピースとしてしか見てなさそうでゾッとした_:(´ཀ`」 ∠): 大輔はそこから少し抜け出せてるとは思うけど。。。
〇栞子さんの読書スタイル? が気になるなぁ~。主人公と自分がリンクしてる感じなのか俯瞰してる感じで読んでるのか作者にかなり思いを馳せて読んでるのか。。。何となく今のところ知識として蓄えるのが好きなのかな、という印象。志田さんみたいに感想を抱くというよりは考察している気がする。でも、だからこそ大輔への物語の説明に私情が挟まってなくて説明としては適してるのかな~とも思う。今後もし掘り下げがあるのなら楽しみ。
そんなワケで楽しく読ませてもらいましたー!!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ これはかつて読んだ2,3巻も読み返すのが楽しみですし、未読ゾーンに入ったらそれこそ初読の楽しみが待っているじゃん……‼︎‼︎ と今からワクワクしています(笑)。
そして箇条書き形式は個人的にかなりやりやすかったですwww
余談。
伯母におばあちゃんは自分を目に入れても痛くないぐらいかわいがってたと言われて「ナイナイナイナイ」してる大輔に笑ったwwwww


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