鞭展開度:★★★☆☆
美しき夢:★★★★★
美しきサヨナラ:★★★★★
【あらすじ】
十年前に一度だけ見た星を探す少女——私立指輪(ゆびわ)学園中等部二年の瞳島眉美(どうじままゆみ)。彼女の探し物は、校内のトラブルを非公式非公開非営利に解決すると噂される謎の集団「美少年探偵団」が請け負うことに。個性が豊かすぎて、実はほとんどすべてのトラブルの元凶ではないかと囁かれる五人の「美少年」に囲まれた、賑やかで危険な日々が始まる。爽快青春ミステリー、ここに開幕!
何年も前にアニメを観て面白かったのですが、最近になってYouTubeがその OP映像をオススメしてきて(!)観返してる内に「あぁ面白かったなぁ、またこの作品に触れたいなぁ……!!!」と思い、今回初めて原作小説に触れました!
ライトノベルとかライト文芸って感じなのだけど、文学的でもある不思議な文章。謎めく美しい展開に目が離せませんでした。
個人的には主人公の言動の理由がガッツリ書かれているので、アニメだけでなくこちらも読んでみることをオススメします。かなり目から鱗でした。
以下ネタバレあり↓
卑屈で根暗でそんな自分が大嫌いな女の子、瞳島眉美。
いいですねぇ〜こういう人間くさい子たまりません(。-_-。) ……にしても「墨汁みてぇに暗ぇ女」って……www
アニメのあのキャラビジュめっちゃ好きなんだよな〜。髪長くってちょっとボサッとしてるやつ(笑)。
そしていざ彼女目線で語られると、「あぁ、アニメでのあの言動そういうことだったんだ!」とかなりいろいろなことが腑に落ちました。
特に目を美しいと言われてアレ怒りのあまり引きつった笑みになってたんだ⁉︎ とか袋井君の料理がおいし過ぎて吐くとか……いや吐くなwwwww
そしてその眉美目線文章の文学的な美しさたるやです。
それと眉美ちゃんの描写にところどころリアルな女の子を感じていました。
男子の前で泣いちゃったのを恥ずかしい、ダサい、と思うところだったり、後をつけてきてる人がいることに気付いた時の、ザッと血の気が引くような感じだったり。
そして、アニメを観返してはいなかったもののやっぱりこの話ってかなり印象的なので記憶が結構蘇っちゃってたんだよね、この本を読む時には……!!! ここは忘れてたまんま読みたかった‼︎www
でも、「ずっと探している星がある」だとか「その星が実は人工衛星だった」とか「いや更に言えばその星は軍事衛星で幼い眉美が目にしたのは核爆発された瞬間だった」とかどれもスゴ過ぎて……そりゃ作品に触れれば思い出しちゃうよな〜と思いました(笑)。
それでいてやっぱり細かい部分は忘れていたもので、「幼い眉美がその星を目にしたのは夜ではなく昼だった」とか「眉美は目が良過ぎてこのまま酷使し続ければ20代には失明する」だとか「“美声のナガヒロ”はただ声が美しいだけでなく……」だとか、感嘆せずにはいられない伏線やその回収のオンパレードで、これは今後もたくさんビックリさせられるんだろうなと期待でいっぱいになったよね~(。-_-。)
そうです、もう序盤読んでるあたりから「あっこのシリーズ集めたい」になっていたのでした(`・ω・´)
それから、「眉美は異常に目がいい」というのは思い出せていたので、最初からそれを加味して読んでいたのですが、それでもその“異常な目の良さ”には本当に気付かれない文章だなぁと、私は思いました。……うん、私が鈍感なだけだったらホントごめんねwww
私からすると、それだけ文章がとても自然だったんです。読者にヒントを与えるべく、敢えて意味ありげな書き方をするものがあるけれど(そういうのもめっちゃ好きww)、これはそういう感じじゃない。少なくとも、彼女の視力のことに関しては。
他のいろいろなことについては引っかかる書き方をしているように見えたんですが、正直アニメも観ていなかったら眉美が目がいいだなんて夢にも思わなかったと思います。……どうやら視力が悪いからメガネをかけているワケではないらしい、ぐらいまでが限界だったかな。
眉美のその部分をできる限り最後までネタバラシしたくなかったのか、それとも彼女にとって“その視力”であることはあまりに当たり前のことだから、強調した書き方をしなかったのか……。なんて考察のしがいがありますね。勝手に(笑)。
それでいて、女の子主人公+文字通り美少年達がレギュラーメンバーである、いわゆる逆ハーっぽいやつなんだけど、恋愛っぽい感じがないのがこれまたいいですよね。
……いや乙女ゲームも好きだから、恋愛っぽいのも好きなんだけど……‼︎(笑) “そうじゃない”のがあるのもこれまた良いと思っています(。-_-。)
ただカプ厨としては、眉美ちゃんと袋井君のやり取りが好き過ぎる……!!! (● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭⁾⁾ ……すいません私が勝手に悶えているだけです😅
それはそれとして、例えば今回だったら「間接キス⁉︎」となりそうなところを、袋井君は「食べ物がもったいないから食べただけ」だし眉美ちゃんとしては「食べかけどころか吐いたもん食って衛生面大丈夫なのか」と真顔で思っている感じがね……www
「はぐうっ!」
「いい加減にしろよお前!」
なんかも本当に好きですwwwwww
このあっさり(あっさり?ww)具合がまたたまらんですね( ̄▽ ̄) マジでラブコメしてねぇ〜コイツらww
さて話は戻りまして、これは夢を諦める物語。……いいや、夢を諦めなくちゃいけなくて、それを「夢を諦めた」にできるまでの物語。その締めが「(始)」なのがこれまた粋……いいや、もっと言えば、美しい。
双頭院君の言葉がそれこそ星のように、眩くて。
「少年であることは、夢を見ることではあるけれど、しかしその意味するところは、決して夢を諦めないことではない──何度でも夢を見ることなのさ」
「安心したまえ、瞳島眉美くん。夢を見つけるのは、星を見つけるよりは、きっとたやすい」
「歓迎しよう、瞳島眉美くん。波乱の誕生日を過ぎて、それでも大人になり損ねたきみは、次なる夢が見えるそのときまで、再び空を見上げたくなるその日まで、ここで存分に羽根を休めていきたまえ。きみを輝かしく照らす新しい星が、いつかきっと見つかる。存分に探すがいい、探すことこそ僕らの本分だ。ようこそ、美少年探偵団へ」
そっかぁ、眉美ちゃんにとって美少年探偵団に入って彼らと共に誰かの助けになることは夢ってより、次の夢を見つける為の羽休みなんだな……としみじみ思いました。そうだよなぁ、いかに美少年探偵団といえども学校を卒業するまでの一時の青春なんだもんね。……大人になってもやるんかな?ww(ヒョータも僕は一生短パンを履くみたいなこと言ってたし……www)
あとがきの西尾維新先生の“夢”の考え方も賢く素敵で、美しかったです。
あと、「眉美ちゃんのイラストなしか〜」と思ってたら、1番最後に“美少年”の眉美ちゃんが描かれててニンマリしちゃいました(笑)。
次回からが、眉美ちゃんの華麗なる美少年デビューですね。こちらもまた追いかけたいと思います。ではまた。
余談。
咲口先輩がロリコンなことすっかり忘れていて作中での暴露に「ヒッ‼︎」て震え上がったワイ。


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