183.『恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。8―妹と結婚した片思い相手がなぜ今さら私のもとに?と思ったら―』(永野水貴/Celicaノベルス)

Celicaノベルス

鞭展開度:★★★★☆
急襲:★★★★★
自分だけの答え:★★★★★

【あらすじ】
「我が師が恋しい」(……私も、君に会いたい)ウィステリアは、ロイドの手紙を何度も思い出して、気持ちを奮い立たせていた。王都に戻って現実に向き合う弟子に比べ、あまりにも無力だ。自分を先生と呼び慕うジェレマイアとの交流が続いているものの、魔法は使えぬまま。彼の紹介で会った研究者・サイカからも隣国の番人制度や魔法のことを知り、自分が選ばれた意味への悩みも募る。そこへ近くの村で魔物が出現したという知らせが飛び込んでくる。《移送》の力を得た変異体の魔物の存在が頭をよぎり、いてもたってもいられなくなって……。
二人の未来のために決断に迫られる、孤独な元令嬢×天才肌の貴公子の師弟恋愛ファンタジー第8巻!

とうとう最新巻に!!!! 追いつけました!!!!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

……まだ短編集は残ってるんですけどね!www とりあえずまず本編コンプリートしたい……‼︎ ということでこちらを優先しておりました。

そして今回は嵐の前の静けさが破られる心震える展開。ウィステリアにまた惚れ直した回となりました。

 

以下ネタバレあり↓

 

 

 

 

 

あぁ〜〜〜〜〜お客様!!!! ジェレマイアルートにどんどん引きずり込むのはおやめください!!!!!wwwwwwwwww

……というワケで今回もたっぷりジェレマイアルートです( ̄▽ ̄) ……そろそろ気付き出したんだけどお客様って永野先生のことだな……www

先に挿絵をパラパラ見ちゃう私はもうその時点で頭抱えました(真顔)。ヤバイジェレマイアルートまだまだてんこもりやんけ……‼︎‼︎ と(笑)。

ロイドもうその監禁塔フッ飛ばして駆けつけてくれ_:(´ཀ`」 ∠):

 

……とは言っても、まだまだたっぷりウィステリアとロイドを会わせないのがこの作品らしいというか何というか(笑)。いいですよ、会えない時間をしっかり味わい尽くしてから再会といきましょうや(`・ω・´)

でもこの感じだとウィステリアのかつての恋した人がブライトであることよりもウィステリアの隣に当たり前のようにジェレマイアがいることの方で揉める気がしてきたな……www いや笑てる場合じゃない(真顔)。

 

今回は嵐の前の静けさが破られ、ウィステリアのある種の箍が外れる回とでも言うんでしょうか。

なのでそこについて触れる前にその“嵐の前の静けさ”について。

 

まずはウィステリアとサイカの邂逅!!!

どこかで会いそうだとは思っていたけど、まさかこんな急に来ようとは‼︎ そしてジョゼフィンの日記に涙するサイカ。前回他人事と捉えていたジェレマイアとの対比で際立ちますね。

正直このサイカとウィステリアの邂逅によって、番人という犠牲者排出システムに風穴を開けられるんじゃないかと思っていたんですが、そう上手くはいきませんね💦 もっと2人で友情深めてほしかったんだけど、結構すぐにブリーズを離れて行っちゃった。

 

ただそれはしょうがないにしても、サイカの忠告のせいでウィステリアがジェレマイアを若干意識する構図になっちゃったのは、恨むぞ〜サイカさん……‼︎www サイカは良かれと思って「あの男はやめた方がいい」って言ってくれたんだけどね😅

あとは、やっぱりサイカの扱いって決していいものじゃないんだろうな……。正直“奴隷”に近い立ち位置なんじゃないだろうかという気がしてならない。あんなに明るく勉強熱心で、友達思いで、他の今までの番人にも思いを馳せられるいい子なだけに、尚更ところどころ大事にされていない感が浮き彫りになって辛い。

 

それからこのサイカのところで、ウィステリアは“置いて行かれる”側に思いを馳せるんだよね。。。

でもやっぱり私は、自分の周囲をどんなに悲しませただろうって、ウィステリアがさみしく思う必要はないと思ってしまう。だって突然大事な人が生贄に選ばれて引き離されたのではなく、その大事な人からそれよりは大事じゃないウィステリアに首をすげ替えたのがウィステリアの周りの人達なんだから。少なくともブライトと養母の辛さを慮る必要はない。

まだ思いを馳せていいのは養父とロザリーじゃないかなぁ。。。ロザリーについては早く自分が生き延びられた理由を知ってウィステリアに100回土下座しろぐらいのことは思ってるけど。←

 

そういえば、ジェレマイアについては多分出自が判明しましたね。グレイホーン侯爵家の“亡くなった長男”、なんだろうなぁ。。。

もちろんジェレマイア本人はピンピンしてるワケで、家は勘当して死んだことにしたんだろうなぁと。……多分。

だいぶ異国情緒溢れる見目なので絶対の自信は持てないんだけど(笑)、今のところこのあたりが濃厚な線だろうなぁ、と思います。

……にしてもそうだとしたらグレイホーン侯爵家もルイニング公爵家も長男の事情がかなり一致してるっていうの、めちゃくちゃ皮肉が利いてるよなー……。父親とはまるで違う方針に才があって、グレイホーンの方は家を出てルイニングの方も絶賛縁切り宣言中。……ここの当主2人、実は似たような悩みを抱えるパパさん同士なのでは?( ̄▽ ̄;)

 

それと、今回初めて(かな……?)国王の人となりを見れた感じがしますが、何とも穏やかで良き王のように思えます。……いや、周りがトガってる奴多いから(※主にイライアスとアイリーン)良識的に見えるのかもしれん……www

花が好きな王っていいですねぇ。アイリーンを甘やかしてきた自覚もあるようで、彼女の我が儘を聞き入れ過ぎない人の方が夫に向いているのかもしれない、というのは確かに、と思いました。ロイドに怒っていないのも正直ほっとしました。もしかしていいお父さんなのでは?🤔

 

話はジェレマイアに戻しまして(今回もジェレマイアルートですからね……ロイド早く来てくれ〜💦)、正直彼の「……残念」はゾッとしたわ〜_:(´ཀ`」 ∠):

ウィステリアに性暴力を振るおうとするクズだとまでは思ってないけど若干誘導とか試してるとかそういうものは感じましたもんね。恋ってよりは、攻略してみたって気概を感じるというか。(まぁ本気になってきてるのは無自覚なんだろうというか)

ロイドの忠告がこんなところで功を奏すとは……ロイド、マジありがとう……そうなんですウィステリアある意味箱入りなんでそういう機微分かんないんです……_:(´ཀ`」 ∠):

 

そういえばロイドについて……というかロイドに接触する人達について今回思ったことがあるんですが、多分彼ら“プライド”が邪魔してロイドを見誤る傾向がどうにも強い気がしてきました。それは実の父親であるブライトも含めて。

ロイドもルイニングの人間なのでもちろん周囲にいるのは上流階級の人間ばかり。これほどハッキリとした階級社会が下地にあるのであれば、上流階級の人間がプライドが高いのは正直仕方ないところはあるのかな、と思います。

そこに更に普通にくだらない人間のプライドってのもあったり、あと上流階級の中では地位が下めだと逆に変なプライドとかもあるのかも。

とにかくそんな人間が溢れ返ってるので、ロイドとしては疲弊する、とまではいかないけれど、諦念と「そのしょうもないプライド持ったままでいるんならこちらも対等に話さない」みたいな何かを感じます。他者をよく見定めてる感じというか。

アイリーンもプライドは高いんだけど、そういう人達のプライドとは何か違うのも分かります。それはロイドもビビっとくるでしょう。

けれど、ウィステリアはプライドとは違う、もっと人として柔らかくロイドを包み込む感じというか。それは絆されずにはいられないんですよね。多分、ロイドのもっと心の柔らかい部分に優しく触れてくるというか。。。どぎまぎはするけれど媚びもないし、本当に1人の人間として接してますもんね。弟子扱いもあるけれど、それでロイドに偉ぶりたいというワケではなく、守りたいとか、勘違いしたくないとか、あれはそういう感じだし。

 

あとやっぱりロイドはあの塔からいつでも出れるんですねーーーーーwwwww

 

ではここから“嵐”の話。

 

まず、やっぱり魔物とのバトルシーンが胸躍りますね✨ しかも見た目がちゃんとバケモノなのもイイ。迫力ある。ちゃんと気持ち悪い(※褒め言葉)。

そして戦えなくなっても知恵で自分にできることをやろうとするウィステリアが好き(。-_-。) 未明の地で積み重ねてきたことは無駄ではありません。

……でも、こうしてマーシアルがどんどん危機に陥るということは緊急事態で、ウィステリアも身を潜めている場合ではなくなってきてるということなんだよなぁ……_:(´ཀ`」 ∠):

展開としてはとても巧みで唸ってしまう(笑)。

 

そしてここで形を変えるのが「どうして私なの」なのが……マジでスゴイ……‼︎‼︎

 

未明の地に行かされたウィステリア。同じように生贄にされ、生き延びることすら許されなかったジョゼフィン達。

けれど今回状況はその真逆です。何故、自分“だけ”が“助かる”側なのか。

誰かが犠牲になり、それを「仕方ない」と切り捨てること。それがどれだけ、ありふれたことなのか。頭では分かっている。自分が大人しくしていた方がいいことも。でも。

「私は──私だけは、それを受け入れない‼︎」

この強さに震えました。……いいえ、ウィステリアからしたらコレすらも強さではないのかもしれません。誰かの為世界の為に潔く犠牲にはなれない、自分だけが犠牲になることが計り知れないほど辛く虚しかったと感じるウィステリアだから。こんな優しいウィステリアですらも、世界を恨まずにはいられなかったからこそ。ただの弱者の駄々でしかないと断じられても、認めないという答えが出た。自分だけが。

 

ウィステリアのルーシーとサリーを助けたい意志の描き方がまた巧みというか、それは今までたくさん述べられてきてるんですよね。

“ありふれた犠牲”として切り捨てられたその痛みだったり。コーラルを助けられなかった烈しい後悔ことだったり。ジョゼフィンの日記に触れ、生き延びることすら許されなかった彼女らにエゴでしかないかもしれなくても思いを寄せてきたことだったり。

それに、ウィステリアって元々戦えたんですよ。そこに至るまで、血反吐を吐くような努力と研鑽を積み上げてきて。それが突然奪われて、こうなる前だったら単身ルーシーとサリーを助けに行けたのにって。その悔しさは計り知れないものだと思います。ロイドを助ける為に限界を超えるほど戦う女性なんですし。

 

それでいて、当たり前のようにジェレマイアを頼ってしまっていた自分にも気が付いてしまうんですよね。この、何て言うんだろう、人間くさいズルさとでもそれに気が付いて自己嫌悪する善性とジェレマイアを頼るところは頼るけれどその線引きをハッキリさせる、自分の頭で考えるところや自分の心の声に従ったからこそ得られた覚悟がやっぱいいんですよねぇ……‼︎‼︎ 本当に、何て読み甲斐のある作品なんだろう。

あとブリーズの男達がジェレマイアに寄りかかりっきりでウィステリアに非難轟轟なところあたり私はニヤニヤしながら読んでましたね(笑)。そうそう、永野先生の作品ならこういう人間くさく身勝手な部分もきちんと描くよなって😁 いよいよ世界が広がり、登場人物も増えたのですからこういう展開は必然です。いや〜永野作品は人間の嫌なところグツグツ煮出してからが本番だと思ってるんで(。-_-。)(※完全な独断と偏見)

 

そしてジェレマイアがウィステリアがこれなら諦めるだろうと差し出した魔法具が功を奏します。……いやコレマジでテンション上がったわ‼︎‼︎www

この魔法具が何故ウィステリアに合っていたのかは、次回筆舌を尽くして説明されるのでしょう。その時が楽しみです。

そして格好良過ぎる扉絵、その魔法具がウィステリアの天弓の光でちょうど見えなくなってるのがウマ過ぎる(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ よく見るとちゃんと描かれてるんだ、コレが……‼︎‼︎

 

にしてもジェレマイアがどうしてもウィステリアの“目撃者”になってしまいますね。信用できるかなって思い始めてはいるんですが、ウィステリアの存在は知っている人が少なければ少ないほど安全なので。。。そこはやはりヒヤヒヤします。

あとは「何故、ウィステリアだけなのか」。これは何とも自分でも気付かない内に本気になってる感が否めないなー……これウィステリアがロイドに気持ち傾いてるだけにちょっと気の毒にもなってきたぞ……( ̄▽ ̄;)

 

そして今回意外にもルーシーが深掘りされましたね。

……未明の地の犠牲者って彼女の過去を聞くと番人ばかりではないって思い知らされるな……。いや未明の地はただそこに“在る”だけのものであって、それを利用する為に金のない人間を利用する奴が悪いんだけど。瘴気の後遺症で走れないっていうのが生々しい💦

でもこれはルーシーがサリーを友達と本当の意味で言いたくないのもよく分かった。……でもサリーの寂しさも分かるのよ〜〜〜〜〜💦

 

マジでこの2人の救出間に合ってくれ。そしてジャクリーンさんとも再会できますよう何卒……何卒……‼︎‼︎

 

そんなワケで、今回もロイドとは離れ離れだし魔物も襲って来るしでバトルファンタジー感強めでお送りしていたなぁ〜……バトルモノ好きなので正直楽し……(。-_-。)

次回からは発売したら即買える、イコール続きに繋がる貢献ができるということで、それもとてもうれしいです……‼︎‼︎

 

余談。
……サルティスはジェレマイアのウィステリアに対する「手強い」をどう解釈したのかめっちゃ聞きてぇ……www

コメント

タイトルとURLをコピーしました