203.『リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 ―見える神の代理人―』(瑚池ことり/集英社オレンジ文庫)

集英社オレンジ文庫

鞭展開度:★★★☆☆
弱くても強く:★★★★★
あなたのように強く:★★★★★

【あらすじ】
火の島杯の惨劇から早三ヶ月。各国の王族を救った勇敢な王子として、ラントフリートとしての任務が増えているリヒト。王籍離脱の話も遅々として進まない。そんな折、シレジア国の新王を選ぶための代理競技が行われることになり、リヒトはその立会人を務めることに。だが、かつて縁談のあった令嬢が同伴することを知ったニナは、動揺のあまり失態を犯してしまい…。

今回も面白かったー!!!

今回は特殊ステージ回という印象でした。メンバーもロケーションも状況も。だからこそのワクワク感と、それぞれ成長してるんだなぁと感慨深くもあり。

そして今回まさかの奴が頼りになるという(真顔)。

 

以下ネタバレあり↓

 

 

 

 

 

まさかトフェルがこんなに頼りになる日が来ようとはwwwwwwwwwwww

今までニナにシャレにならない悪戯ばっかしてて「ニナちゃんに何しやがるこのクソガキ💢💢💢💢💢」ぐらい思ってたんですがwww、前回ニナはリヒトにアレやコレやの手酷いプレイを受けて……⁉︎ と誤解したことで若干ニナちゃんに優しくなってたり(いやまぁ、リヒトの普段の行いが悪いからその誤解は正直納得できる(真顔))、今回リーリエ国騎士団の一部のみでの海外遠征(日本じゃないから「海の外」という言い方は正確じゃないだろうけど)ということで「自分がしっかりせざるを得ない……」みたいになってたのかな〜と思います(そのメンバーは一の騎士だけど武に一直線のロルフ・おーじさまの皮を被ってるリヒト・気弱で世慣れしておらず今回調子の悪いニナちゃん)。

そういう意味ではホントお疲れ様だったしかなりの功労者。海上試合でも大活躍でしたね。そしてトフェルも言ってたけど、ゼンメル団長のありがたさがよく分かる回だった……( ̄▽ ̄) いや前からすごいと思ってはいたけど、そんな団長ばかりじゃないという世の中の海水の如きしょっぱさを味わったというかwww

 

そう、今回は海ステージです!!!!(どういう持っていき方)

海を舞台にした作品もっと増えてくれ〜と思っている身としては、例え一時であっても海が出てくることにワクワクが止まりません。ニナちゃん・ロルフの青海色の目が映えますね✨

海にまつわる表現が随所に散りばめられていてそのあたりも読んでいてときめきが止まりませんでした☺️

 

そしてそんな海の騎士達、まぁ結局ルールは一緒なんだから王城敷地内にでも競技場があるんでしょう……と思っていたら、まさかの海の上に浮かべた競技板がグラウンドという……‼‼ うわ〜コレは面白い‼︎

コレ、もう別競技ですよね。フィールドが波で揺れるわ風で揺れるわ皆が動けば揺れるわで。ニナちゃんなんて軽過ぎて全然立ってられない、余裕でフィールドから海にドボンできそうという。

そう、競技板には手すりのようなものもないらしく、落水で退場という特殊ルールも。いや鎧姿で落ちたら死ぬでしょ!?!? て思ってたら、そういう人達を引き上げてくれる救助部隊(?)もきちんと用意。これで死人が出なくてホント良かったです。今回も若干陰謀が絡んでるんで、そういうのでわざと死者を出すんじゃないかと、実はずっとヒヤヒヤしてた……_:(´ཀ`」 ∠):

 

にしても今回、一応紙書籍の中だと最終巻の1コ前ってことになるんだけど、前回と打って変わってまだかなり平和。前回の方が最終巻手前だったのでは!?!? ってぐらいwww

いや、リヒトは兄にニナを人質に取られてるようなもんで一刻も早く王籍離脱したいってのに前回王族を助けた王子騎士として有名になっちゃったせいでラントフリートとして仕事しなくちゃいけなくなったし、今回ニナ達はあくまで他国の王を決める試合に立ち合う審判側だったハズなのに遺児側の代騎士団がいなくなっちゃったから代わりに出ないとだし、もしそれで自分達が負けた場合この国が内乱になる可能性が極めて高いのを、平和の一言で片付けるのは、あまりに雑なんだけど……😅

でもこの6巻読んでると「途中の独立した1つのストーリー」という感じに見えたんですよね。ほら、主人公一行が旅してる系のストーリーだったら、その道中で街に立ち寄る、的な。

前回あんなに不穏に終わっただけに(というか、“連中”の本当の、これからの計画はむしろこれから“始まる”、みたいな……)、今回連中の影は思った以上に見えなくて、「あれ?」と肩透かしを食らったような。。。でも今思うとそれも嵐の前の静けさなのかもなぁ……_:(´ཀ`」 ∠):

 

ちょっとだけ見えた“連中”の影といえば、ニナを人攫いから助けてくれたあの青年でしょうか。硬化銀(ウルリル)の採掘に駆り出されていたようで命削ってて心配になりますよね……。

それでいてリヒトのかつての仲間……なんだろうなぁ……。

咳についてはその青年目線で既に書かれていたし、髪色については染めてるかもだし、その鉱山病の副作用的なので、もしかしたら髪色も変わるかもだし。

今回遺児側から王兄側に寝返る(?)ような真似をしています(正確には、最初っから王兄側)。その真意とは如何に。

 

さて、そんなワケで審判という立場でシレジア国に来たハズだし、海上競技は親善試合の1回のみになるかも思いきや、まさかの遺児側としての参戦。……いやコレ正直テンション上がったよね!!!!!!

前回も試合はしてますがかなり命の危ういところだったし、今回は純粋に“競技”として見れて、正直楽しかったという気持ちの方が大きかったです。

しっかし昨日あんなにボロ負けだったのに今日勝つことができるのか……⁉︎ と、このハラハラ感もたまらない。……一応人数揃ったとはいえいるのレオポルドだしな〜……ってのも正直ある(真顔)。

 

でもそこでまさかのニナが見事に転がしてくれるっていうね!!!!!!www

……スゴイ、前回好感度を稼いでいたことがこんなところでプラスに働くとは……‼︎‼︎ ニナって女の子主人公だけどナンパに遭ったり三角関係にならないタイプって思ってたんだけど、なるほどおじさんキラーだったのね〜……‼︎‼︎www しかも「娘ぐらいの年に見えるからつい言うこと聞いちゃう」というとてつもなくハートフルでヘルシーなモテ方!!!! この作品への好感度がまた上がったぞ!!!!!

 

……ただ、ニナちゃんナンパは基本的にない代わりに1人で街に出ると穏やかじゃない事態を惹きつけやすいのよ……いや、ニナちゃんがフラフラ引き寄せられるというか……そこは心配なのよ……_:(´ཀ`」 ∠):

今回も見事に事件を引き当てたっていうかね~💦 ある意味この引力はすごいぞ😅 騎士っていう立場なのでいい引力なハズなんだけど、この世界での国家騎士団ってあくまで競技に参加して戦うことであって治安維持ではないんですよね。しかもニナ1人では人攫いに対応するのも難しいし……‼ なので素直に心配になるんですよね💦

 

にしても今回ニナもまたひとつ成長したと思うけど、リヒトの成長も目覚ましいな〜……‼︎‼︎

王族の駒として尽くさなくちゃいけなくなったのは割と本当に気の毒だなと思ったんだけど、「ニナの隣で胸を張っていられるように」ってがんばり方はいいなって思ったし(あと女→男でそれは何度か見たことあったんだけど男→女なのが新鮮だった)、ラントフリートとしての任もちゃんとニナが恋人だってバレないようにあのリヒトが(‼︎)こなしていたし、遺児側の騎士としての出場を決めたのも本当に騎士としての意志だったし、試合でニナを助けたのも2巻の時のような恋人だからじゃなくて勝つ為にニナが必要だったからだし。

いや〜コレはマジで成長したなと感じましたね‼︎‼︎ ただ、その試合の間はダダ漏れだったので、あのお姫様にバレなきゃいいけどって今も私はヒヤヒヤしてるけど……( ̄▽ ̄;) そんでそこんとこちゃんと注意してるトフェルも改めて立派になって……‼︎‼︎(泣)

 

あと、今回ニナが嫌な思いをしたりミスをしちゃったりで落ち込んでいたけれど、そこをちゃんと言葉を尽くしてフォローするところもリヒトは好感度高かったですね。いつも「おいリヒト💢💢💢」とロルフ側の肩を持つことの多い私ですがwww、今回は素直に感心しまくりでした。

 

にしてもここまで成長して、強くなってきてるニナちゃんですが、やっぱり“出来損ないの案山子”でいた期間が長かったし、その間に刷り込まれた苦手意識はどうしたって足を引っ張っちゃう。そんなところまで描いてくれるこの作品が好きだなと、改めて思いました。

あとニナちゃん、騎士としての強さは身に付いてきているものの、自己主張ガンガン強くならないのが面白いですよね。戦闘職って我を通すみたいな印象があって人物像も自己主張が強くなるんじゃないかなと思っているんですが(それが合ってるかは分からないけど)、ニナちゃんはこれほど試合を重ねてきても気が弱いのは相変わらず。それがまた個人的には新鮮で面白いし、この作品ならではだなって思います。

……あ、でも今回トフェルに珍しく抗議していてそこには「おっ」てなりましたねww

 

そんなニナちゃんがリヒトにブン投げられて空中で破石王の石を射抜くシーン、カッコ良過ぎませんか!?!?!?/////

もうアレ、頭の中で映像が再生されて鳥肌立たずにはいられませんでした……‼︎‼︎ ていうか空中で矢を放つって地面に立って矢を放つのとはまた別物レベルで違うのでは⁉︎⁉︎ それをやり遂げちゃうニナちゃん、さすが我らが勝利の女神です✨

あと、その前のリヒトが攻撃に転じてロルフがニナの守りをやってるところも好きでした! 兄妹の共闘……‼︎‼︎‼︎✨ 普段ロルフは一の騎士なので攻め最優先ですからね、貴重なシーンうれしく思います🙏

 

晴れ晴れとした気持ちで試合を勝利できて本当に拍手喝采だったのですが、それで終わらず……遺児の頭に載るべき王冠は奪われまさかのラントフリートが行方不明になるという……!?!?

マジで最後の1ページでどんでん返し過ぎて震えましたよね………………………………………………。勝利の余韻全て吹き飛びました。

ここからの最終巻、果たしてどうなるのか。楽しみにしております。(読むのはちょっと先になりそうです💦)

 

あと女宰相パウラは今のところ結構好きなキャラですね〜。女の身でこれほど出世しているのホントスゴイ✨(この世界そこまで男尊女卑ではなさそうに見えるけど。女騎士が珍しくないくらいなので)

ただ、リヒトの出生を聞いて顔色変えたのがめちゃくちゃ気になるというか……果たしてコレはいい方に転ぶのか悪い方に転ぶのか。

 

あとめちゃくちゃ今更なんだけど、私が読んできた女性向けのキャラクター文芸(って括りで合ってるかな?)で“騎士”がガッツリ鎧や兜被って盾持って……っていうの、新鮮だな~って思いました(笑)。何か私が読んでるのだと鎧はなくもっとシュッとした格好という印象というか。ガッツリ鎧のカッコ良さも噛みしめている今現在です。

 

そんなワケで、次回紙書籍で出てる中だといよいよ最終巻。心して読みたいと思います💪

 

余談。
リヒトのせいで、あのお姫様の名前覚えらんなくなったぞwww(何かあの一応ラントフリートの縁談相手? らしき人)

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