鞭展開度:★★★☆☆
平和なひととき:★★★★★
それでも神のおわす世界:★★★★★
【あらすじ】
大君が育てる柚子の木に蟲がわいた。木を荒らされて心を痛める大君を見かねて神を招くことにした綾芽たち。一方二藍は戦の行方を占う難しい祭祀を行うことになり……。(蝶の拾遺)地方に暮らす綾芽と那緒は、いつか斎庭にあがり国のために働くことを夢みていたが……。(絆のひかり)国を守る使命を負う斎庭の、つかの間の平和なひとときをつづった番外編。
久々の『神招きの庭』シリーズ、気になる本編の続きじゃなくて番外編か〜。。。
……とはまったくならないよね!!!!!!
何故なら本編はこれからどんどん辛くやっていきそうだから〜……( ̄▽ ̄;) だからたまたまではあるんですが先にこの短編集になってくれてよかったです。ここでこの作品の空気感を思い出して馴染んでから、本編に挑む(`・ω・´)
とても『神招きの庭』らしい短編集でした。
以下ネタバレあり↓
『絆のひかり』
絶対やってくれると思っていた綾芽と那緒の思い出話(泣)(泣)(泣)
本編だと1巻のはじまりが那緒の死だからなぁ……。2人の思い出をふり返れて、本当によかった。
それでいて、神招きに出てくる女の友情は馴れ合ってなくてほんとにいいな(笑)。
慰め合って傷を舐め合うんじゃなく、さっぱりとした態度で励ます……というより鼓舞したり、ライバル宣言しちゃったりして。見ていて本当に気持ちのいい2人でした。
綾芽が那緒にあげた角をそのまま思い出の品として持つのではなく、那緒の墓に返すのがこれまたらしいな、と思いました。
それでいて、那緒が「待つ」って言葉を何度も使っているのが胸にきますよね……😭
綾芽は那緒にふりまわされっぱなしで、この話でもどっちかというと綾芽ばっかり大変な思いをしてるんだけど(笑)、那緒の“待つ”胆力は1巻で既に証明されています。それはもう、自ら命を絶ってでも、死した身になろうとも、まだ斎庭に来てすらいない来れる保証のない綾芽を信じ、待ち続けるほどの。
それから、義理の妹である真白の登場。
彼女もまた印象的でしたね。斎庭のさっぱりとした女達ともまた異なる、何だろうな、嫌な女に振り切らないけれど強かというか何というか……。
それでも、綾芽からしたらまだありがたい存在……ではあるんですよね。その微妙過ぎる人間関係がリアルに思えました。
『雪に解ける』
兎神……かわい過ぎる〜(。-_-。)
抱きしめればいいだけとか何ですかそれ私にもやらせてください(真顔)。まぁ、めちゃくちゃデカイと知った時にはだいぶビビったけれど……www
でもやっぱり全身で抱きしめられた十櫛がうらやまし過ぎる(真顔)。
それでいて、十櫛の中の深い葛藤にも思いを馳せる回でした。
死んだっていいや、とまで思っていたんだな……。
そんな中見上げる空を駆けゆく兎の群れがどれほど美しく彼の目の映ったか、想像に難くありません。この先に、新たな道が拓かれたのですね。
そしてこの時期二藍は拗らせているな……仕方ないんだけど……www
だからこそストレートに愛情を示してくれて一生懸命な綾芽が合うとも言う( ̄▽ ̄)
まだ綾芽と酒を飲むことを、これから起こり得ることとして夢見れない頃。
『あずまのこいし』
あ〜〜〜〜〜なるほどね、だからひらがな!!!!!!
……と、今タイトル打ってて思いました(笑)。日本語ならではの表現の美しさです(。-_-。)
……そして私は綾芽同様全然分からんかったわ……www
この時期も二藍拗らせ期。その後「恋しいってどっちの意味で!?!?」で揉めるのが綾芽らしいというか何というかwww でもやっぱり、そうやって問いただしてくれる綾芽だからいいんだよね。
高子様めっちゃ好きです(笑)。
『蝶の拾遺』
てっきりほっこり短編集なのかと思いきや、やっぱり斎庭だからそんな甘くはなかったー……!!!
と、最も思い知った話です(笑)。
蝶神を招くのは国の一大事ではないし命懸けではないけれど戦神は怖過ぎた_:(´ཀ`」 ∠): しかも、まさか童子の姿だとは……🤔 でも儀式の内容を見ていると確かに“遊び”だから子どもの姿なのも納得です。……代償が残酷過ぎるけど……(震)。
生贄を目前に口が吊り上がるのがゾッとしました。でも人外らしく怖いのがこの作品好きな理由の1つなんですよねぇ。。。( ̄▽ ̄)
それでいて、知恵で神の恵みを引き寄せる手腕がやっぱりお見事。
蝶の話が戦神と繋がってきそうだな、とまでは思ったんですが、それで何をどうやって戦神との遊びを制すのかはサッパリでした……www なのでめっちゃ楽しめたと思う(笑)。
この回に限ったことではありませんが、綾芽が斎庭の為にも二藍の為にも一生懸命なのが本当に愛おしいです。改めて、大好きなキャラクターだなぁと思いました。
友として、慕うひととして大切にされるのは嬉しい。物申の力を望まれるのも悪くない。けれど綾芽は欲張りだから、もっともっとと思ってしまう。もっと知恵をつけて、経験を積んで、頼りがいのある右腕としても隣に立ちたいのだ。
ほんと使命も恋も抱えてひた走るこの作品大好き。それでいて、物申という特別で希少な力がオマケなのがこれまたいい。この巻では物申は全く必要なかったですしね。そうであるだけまだ平和な方と言えるのか。
そして大君がおかわいらしい……!!!(笑)
いるよね〜褒め上戸( ̄▽ ̄) 私も友達にいて、「この子はほんとにいい子だなぁ」とニマニマしちゃいます😌
柚子が大好きなのもおかわいらしかったな〜私は柚子苦手なんだけど……www にしても、柚子を育てて成長記録を書くのはなかなかの筋金入り🤔
私も綾芽みたいに「え、土いじりとかやんの⁉︎」て思ってたらそこはさすが上つ御方、柚子使に指示を出してる形なんだな……www めっちゃ身分にしっくりくる嗜み方(`・ω・´)
それと柚子がイモムシに食われまくってることについて、仕事はしっかりこなすから支障はないけどそうじゃない時ちょっと落ち込む、なのがさすが斎庭の人間……という感じです。
ちなみに大君もかなりのお気に入りキャラ(笑)。そしてこの回でも私の株を上げまくる高子様……!!!
このあたりになると、二藍の考えはもう読めるというか何というか(笑)。綾芽に対しては思うところがシンプルというか分かりやすい。そんなところが微笑ましい。
そして「早くお前と酒が飲みたいな」と自分から口にしていることこそが、大きな変化なのです。綾芽がたくさんたくさん愛情を伝えてくれて、衒いなく希望を示してきたからこその。
本当に綾芽は、二藍の心への水やりが上手なのです。
カラーの挿絵があるワケじゃなかったけど、青色好きだから綺麗な青がたくさん見れたような気もしてそこも楽しかったなぁ(。-_-。)
このお話、1番のお気に入りです。
『思う心は』
今度は鮎名が落ち込む回ー……‼︎‼︎www
それでも仕事はきっちりやるので、やはり斎庭の人達カッコ良過ぎる。
それでいて大君からいただいた物が失くなって落ち込んでいたというのがおかわいらしい!www そんな鮎名のことを、事情は知らなかったけどお慰めできればと贈り物を考える綾芽もまた愛おしい(。-_-。)
そしてこの回は綾芽と二藍とでごく普通のデートのようなことができてよかったなぁ……!!!
本編めっちゃ目まぐるしかったけど、その合間でこういう思い出があったんだということにとてもほっこりしました。2人の心通わせる過程が本当に丁寧で美しい。
それでいてちょっとした事件解決の為であったのもこの作品らしいwww
蚕花、想像してみるだけでその美しさに心癒されます。綾芽の心ごと受け取った鮎名ならもっとでしょう。
『最後の紗』
あれ、もう終わりかと思ったけど更に1話……? とページをめくってみたら、すごい、ここに来て次回本編へ繋がる重要な1ページが……!!!
続きがより一層楽しみになるニクイ演出だぁ……‼︎‼︎
……というワケで、読んで参りました『庭のつねづね』。
一旦本編から離れての短編集となったけれど、過去の傷をそっと撫でて寂しさと愛おしさを募らせ、和やかな日々の中にも神招きという重責が静かに横たわる、まさに『神招きの庭』らしい番外編でした。
ひとつひとつのタイトルも素晴らしく、指先でなぞって手触りを確かめるように、何度も口にしてその響きや意味の美しさを反芻しておりました。
そんな美しく厳格な世界とそこに生きる誇りを忘れない人々の物語、既に完結しているのでそこに向けてゆっくりとではありますが歩み出していければと思います。
この6巻は、その久々の1歩でした。ではまた次の1歩目で。
余談。
二藍信者の須佐も二藍に容赦ない佐智も好きだ……‼︎‼︎www


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